いま伝えたい、20代の本音。ライター宮脇淳さんと語って見えてきた和歌山市【2018和歌山市長選ワークショップ】

選挙権が引き下げられた一方、選挙の若者離れなんて言葉にもはや安定感すら感じる現代。来たる和歌山市長選に向けたあるワークショップが開かれた。「和歌山市長選コピー会議」と題したこのワークに集まったのは20代の男女10人。そして、進行にあたったのはコンテンツメーカー、株式会社ノオト代表の宮脇淳さん。和歌山市出身で多くのウェブメディアで活躍するライターであり「コンテンツ職人」である宮脇さんがワカモノたちを調理すれば、いったいどんな料理が生まれるのでしょうか?

宮脇さんというと、さまざまなコンテンツの企画・編集とメディア運営を行うライター兼編集者。品川経済新聞の編集長でもあり、最近では立ち退きを余儀なくされた五反田の立ち食い寿司店再スタートのための愛あるクラウドファンディングも話題となった。そんな宮脇さん、実は和歌山市出身で「和歌山経済新聞」初代編集長でもある。そんなご縁から今回地元和歌山の未来のために立ち上がった。

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まずは聞いてみたい。選挙と政治家のイメージって??

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「この中で選挙に行ったことある人?」

宮脇さんのこの問いに手を挙げたのは3人。今の市長を知っているかという問いには、名前だけという人がほとんどだった。
やはり、定説通りあまり選挙に関心のない世代ということだろうか。

ではこの質問はどうだろう。
「政治家ってどんなイメージ?」

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「街頭演説している」
「(国会中継で)寝ている」
「駅で挨拶している」
「ものをはっきり言わない」
「目の奥が笑ってない感じ」
「我が強そう」
「思ったことを正直に言ってなさそう」

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…なんというネガティブワードのオンパレードよ!

正直すぎるミレニアル世代のホンネ。だがきっとこれが概ね一般論でもあるだろうし、関心が薄いからこその意見でもあるのかもしれない。投票行動に対して「用事がなかったら行こうかなというレベル。絶対行こうっていうモチベーションじゃない」という意見は言い得て妙。用事がなかったら=わざわざ行かない、これこそが投票率に如実に現れているのだろう。

ちなみに家族と政治や選挙の話をするかというと、こんな結果に。

家族とする(したことがある)…4人
友達とする(したことがある)…1人

家族とする話も、いわゆるニュースになっている大きな話題がメインだそう。当然選挙で誰に入れたかを話すことは、家族で応援する候補がいるというケースを除いてほとんどなかった。家族間での選挙の意見交換はタブーのように感じる風潮があるようだ。SNSで選挙関連の書き込みを見ると「(触れるとその候補への応援を)押し付けられそうで怖い」という声も。

選挙イメージ、正直言って最悪と言える。

10年後、20年後の和歌山市はどうなっていてほしい?

HKP_4474でも、そうは言っても政治家は勝手になれるわけでなく、実際に選ばれているのだ。大多数が選挙に行かないのならば、みんなが望まない結果に政治が動くことだって当然ありうる。
この負のスパイラル、どうすべきだろうか?

話を変えて、10年後、20年後、自分たちの住む和歌山市がどうなっているか、想像してみることに。

ここで出た意見はこんな感じだった。

「人口が減っている。」
「公共サービスも低下しそう」
「少子高齢化が進み、合併で医療サービスも低下するのでは」
「今ポイントポイントで発展させようとしている場所や施設・設備が人口減少で利用されているか疑問」
「ぶらくり丁がなくなっている」
「新しい都市と地方の人の移動ができている(そうなっていてほしい!)」
「公共交通機関の本数が減る」

実際に、約36万人いる現在の人口は2045年には約29万人にまで減ると予想されている(国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口」平成30年推計参照)。そんなわけでか、やはりあまりポジティブな意見は少ない。

じゃあ、どうする? 一緒に考えよう!

とはいえ、誰が舵取りをするかで市の方向性はぐっと変わるものなのだ。どうせなら税金の上手な使い方を考える人になってほしい! そんなわけで、宮脇さんが提案したのは、どんな人が市長になってほしいかという「逆公約」。

聞きなれないワードだが、選挙の候補者が掲げる通常の公約に対して、投票する側が受け身にならず「こんな人になら投票しますよ!」を未来の市長に示すアクション。確かに、公約1本では片方向でアンバランス。逆公約があれば双方向コミュニケーションで明朗な気がする。

ワークショップ(1)「沈黙の会議」ブレインライティング

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ここで、宮脇さんが用いたのがブレインライティングという手法。

5人(本来は6人らしい)テーブルを1チームとし、それぞれ紙に12枚の付箋を貼ったら、次の手順で付箋を埋める。

(1)まずは2枚の付箋にお題の答えを書く
(2)3分経ったら紙ごと左の人に回す
(3)回ってきた紙の次の2枚に答えを書く
(4)全ての付箋が埋まったら、興味深い内容の付箋に○をつける
(5)また隣にまわして1周させる。

そして、お題はこの3つ。

「和歌山のここが好き」
「身の回りで困っていること」
「政治家に言いたいこと」

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黙々と付箋を埋め…

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時間がきたらシャッフル。ひたすらこれを繰り返す。

このブレインライティング、別名「沈黙の会議」と言うのだそう。通常の会議は発言力のある人、声の大きな人の意見が通りやすくなることから、全員がしっかりと発言できるようになっている。参加者は黙々と手を動かす。書き始めると、あっという間に12×10人=120の意見が出揃った。

ワークショップ(2)チームディスカッション

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さらに、これを元にチーム内で意見を共有し、根底で共通して考えていることを洗い出す作業に。
ここに来ると、堰を切ったようにみんなが喋り始めた。一度紙に書いているからこそ、言いたいことはまとまっているようだ。

各チームのまとめがこちら。

【Aチーム】

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和歌山に誇りを持っている人が少ない。これは教育の問題でもあり、周りがみんな和歌山を好きじゃないと言うからそう感じてくる。要するに、郷土愛を感じる環境がない。
なんでもあるけれど、だからこそ魅力に気づけない、和歌山市内は特にサボっている。まだ周辺市町村の方がPRを頑張っている気がする。食べ物も自然もいいものがあるのだから、新しいもの、かっこいいものを取り入れて知らせていくべき。

【Bチーム】

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人が温かい、海・山・川が全て近いところにあって自然がたくさん、といったいいところがあるけれど、あまり実感がない。遊び方も知らないからこそ「つまらない」になる。もっとPRが必要。

逆公約で市長候補に提言! こんな人なら投票したい!

HKP_4490さて、ではここからが本題。

現状の和歌山市の何が問題かを考えた上で、大事なことは「良くするにはリーダーが良くないといけないということ」と宮脇さん。そこで「こんなことを公約に掲げてくれた人に投票したい」を改めて個別に考えることに。これまでのワークを元に参加メンバーが考え抜いた未来のための答え。
さて、一体どんな逆公約が出ただろうか…!?

20代から市長候補への「逆公約」!

 

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みひゃ(20)学生/好きなもの:サッカー
「全国No.1プロデューサーに!」
和歌山はそれぞれいいところがあるのに、それを知らずに住むまちに自信を持てなかったり誇れるものがないと言っている人が多いように感じます。みんながまちを誇れるよう、和歌山の魅力を誰よりも発信できる市長に投票したいなと思いました。

そのほかの参加者の「逆公約」はこちらから

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選挙について真剣に考えてみた結果…

最初は選挙に関心のなかったメンバーが、いつの間にか「市長はこのぐらい振り切ってくれ!」と言わんばかりの切なる願いが凝縮された逆公約を考えてくれた。中でもNo.1のセールスマンやプロデューサーを市長に求める声の多いこと。魅力の情報発信不足を痛感しているということだろう。

これまで投票していなかったとしても、それぞれに希望を持ってまちのことを考えていることがわかった今回のワークショップ。この声、未来の市長は聞き逃せないのでは?

選挙や政治への関心のある・なしというより、これもひとつの「まちづくり」。自分なりに「まちを任せたい」リーダーを選べる大いなるチャンスなのだ。実際に候補者がどんな公約を掲げているのか、まずはチェックしてみてはいかがだろうか。

今回の取り組みのオフィシャルサイトもチェックしてね。

画像クリックでリンクします。HKP_4679
http://20dai-honne.gd-system.jp

 

和歌山市長選挙は7月22日告示、29日投開票

ロカル記事内バナー(選管ページリンク)

 

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