旧県会議事堂が1日開館 現存最古の和風

日本最古の木造和風の議事堂

3度の移築の末、岩出市根来で復元整備が進められてきた県指定文化財「旧和歌山県会議事堂」が1日、開館を迎える。3月30日には報道関係者向けの内覧会が開かれ、日本に現存する最古の木造和風意匠の議事堂の姿が公開された。

同議事堂は、明治31年に和歌山市一番丁に建築。講演会場などとしても使用され、ことし没後100年を迎える文豪・夏目漱石が明治44年に「現代日本の開化」と題して講演した場所でもある。昭和13年に議場を備えた現県庁舎が新築されたことに伴い議場としての役目を終え、同16年に県信用購買販売利用組合連合会(現JA和歌山)に売却。事務所として美園町へ移築した後、建て替えにより同37年に根来寺境内へ移された。

県政史を象徴する建造物であり、平成17年に県の文化財に指定。同24~27年度の保存整備事業で、文化財として保存するため、正確な復元作業が行われた。

同議事堂は、木造2階建ての瓦葺き屋根。外観は和風だが、柱のない大空間を確保するため、洋式の建築技法を採用している。内部は本館、議場、控室の3つに分かれ、本館には接見室や議長室、議員休憩室がある。議場は間口18㍍、奥行き23㍍、高さ6㍍。正面奥には床の間があり、2階には傍聴席が設けられている。議場からつながる控室には、参事会員室や県庁員の控所などが並ぶ。

復元事業では、復元可能と判断した当時の傷んだ柱を修復するなどして、柱や天井の一部に使用。特に、柱を当時の位置に戻す作業では、建物を組み立てるために付ける符号が記されていなかったため、一本一本丁寧に判断して特定した。

県教育委員会文化遺産課の担当者は「日本最古の和風議事堂として、価値を高める復元ができた」と話していた。

1日は開館式典があり、午後2時半から記念講演会を予定している。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。

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