手の郷オープン 聴覚障害者向け就労支援

オープニングに集まった利用者や関係者ら

聴覚障害者を対象に就労と訓練の機会を提供する就労継続支援B型事業所「手の郷」が1日、和歌山市本町にオープンした。県聴覚障害者協会(福田美枝子会長)が設立、運営するもので、聴覚障害の当事者団体による就労支援施設は県内で初めて。

オープニングセレモニーでは施設の看板の除幕を行い、幕が引かれ「手の郷」と記された看板が見えると、拍手が湧き起こった。

同協会によると、手の郷は民間企業2社と契約しており、委託された箱の組み立てや封筒にシールを貼る作業などを行う。事業所の運営状況次第では、より多くの業務を手掛けていく予定。現在は20~70代の男女10人が利用しており、今後は利用登録者数を増やし、将来的にはろう重複障害者にも参加してもらいたいとしている。

障害者の就労支援施設は県内各地にあり、聴覚障害者の人も働いている。しかし、耳の聞こえる人の多い施設では手話でのコミュニケーションが難しく、働いても楽しさを感じられないという人が多かったという。そこで、同じように手話でコミュニケーションを取り合える聴覚障害者を専門とした支援施設のニーズが高まり、手の郷の設立に至った。

施設長を務める福田会長(60)は「開設するに当たっては不安もありましたが、これから楽しい場所となって、人が増えて、うまく運営していけたら」と話していた。

同協会は、昨年12月には聴覚障害者を対象にした県内初のデイサービス施設を同市元寺町に開設し、県内初のろうあ者向け老人ホームの建設を目指す活動も続けている。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。