北ぶらくり丁が映画&写真館に 16、17日

北ぶらくり丁会館で、平松さん㊨と小川さん

写真をテーマにした映画上映会「ようこそ、北ぶら写真館へ。2016」が16、17の両日、和歌山市中ノ店北ノ丁の「北ぶらくり丁会館」で開かれる。映画上映の他、写真現像のワークショップがあり、戦前から戦後にかけて和歌山市内で撮影された貴重な写真も公開される。主催者の一人で、まちづくり会社「サスカッチ」の代表、小川貴央さん(40)は「写真一枚の貴重さ、すごさが体験できる2日間。ふらっと立ち寄ってもらえたら」と来場を呼び掛けている。

北ぶらくり丁商店街振興組合、サスカッチなど共催。ぶらくり丁を映画や文化発信の拠点にしようと企画し、ことしで3度目。これまで大型の映画館で上映されないような、隠れた名作を紹介してきた。「本」に焦点を当て上映した前回は、会場に人が入り切らず、一日で100人以上が足を運ぶなど好評だった。

今回は2日間にわたり、米国ドキュメンタリー映画『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』を上映(一日5回、無料)。同作はオークションで偶然発見された、謎の写真家ヴィヴィアン・マイヤーの物語。第87回アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にもノミネートされた。

2007年、シカゴ在住の青年が、オークションで写真のネガが詰まった箱を380ドルで落札。一部を自身のブログに掲載すると、世界中から絶賛の声が寄せられ、発売された写真集の売り上げが全米1位を記録した。

15万枚以上の写真を残したにもかかわらず、生前は1枚も世間に公表されることのなかった、謎多き彼女の生涯に迫っている。上映は午前10時半~、午後1時半~、3時半~、5時半~、7時半~。

上映会と合わせ、この日のイベントで、戦前から戦後にかけて市内で撮影されたモノクロ写真も公開される。写真は同組合副理事長の平松博さん(60)の叔父の故大河内忠夫さんが撮影。忠夫さんは大正7年生まれで、金龍寺丁で生活し、平成6年に75歳で亡くなった。親戚が集まり、忠夫さん宅を整理していた際、アルバムに整理された800枚近い写真が見つかり、平松さんが譲り受けた。

写真は昭和初期から40年代までに撮影され、家族を写したもの以外に、市電、和歌祭のみこしや行列、東京五輪聖火リレー、本町公園で行われた相撲巡業での大鵬(たいほう)の土俵入りなど、まちの様子を写したものも多く、生き生きとした人々の姿が写し込まれている。

興味深いのは、撮影の日付や場所が丁寧に記されている点。昭和10年の県立和歌山商業高校の創立30周年記念式典や、昭和12年に撮影した和歌山大空襲で焼失する前の和歌山城を写した一枚もある。

平松さんは「生前、写真について話をすることはありませんでした。今見ると面白いものも多く、こういった形で皆さんに見てもらえることは、叔父にとっても本望かもしれませんね」と話している。

この他、暗室での写真現像のワークショップは同市の写真家・原田佳美さんが講師を担当。午前10時半から午後4時まで。3000円。定員は各日15人。

映画に関する問い合わせは平松さん(℡090・1964・2226)、その他はメールで小川さん「ssqtch@ssqtch.jp」。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。