玄米食を手軽に 東洋ライスとパナがコラボ

新商品を手に、雜賀社長㊨、土屋部長㊥、脇屋シェフ

ビタミンやミネラルなどを豊富に含む健康的な食品として知られながら、食味の悪さや調理の手間などから敬遠されがちな玄米にもっと親しんでもらおうと、米の総合メーカー、東洋ライス㈱(本社=和歌山市黒田・東京都、雜賀慶二社長)と電機大手のパナソニック㈱(本社=大阪府門真市、津賀一宏社長)がコラボレーション。白米のような感覚で食べられる「おいしい玄米」を提案している。

東洋ライスは、独自技術で玄米を食べやすく加工した「金芽ロウカット玄米」を昨年3月に開発。パナソニックは、同玄米を事前浸水なしで白米に近い食感に炊き上げるモードを搭載した新しい「IHジャー炊飯器」を7月1日に発売する。両社は20日、報道、出版関係者らを対象とした共同試食会を、東京都港区赤坂の中国料理店「トゥーランドット臥龍居」で開き、45人が参加した。

雜賀社長(82)によると、玄米の表面は、防水性が高く、食味が悪く、栄養価も乏しいロウ(蝋)層で覆われており、金芽ロウカット玄米は、このロウ層を独自技術で除去し、玄米のデメリットを払拭することに成功。吸水性の悪い従来の玄米は炊いてもほとんど膨らまず、食べやすくするには圧力鍋を用いるなどの必要があったが、ロウ層の除去により、約1時間の吸水でふっくらと炊きあがるようになった。

パナソニックの新しいIHジャー炊飯器は、さらに浸水時間不要で金芽ロウカット玄米を炊き上げることができる。同社アプライアンス社キッチンアプライアンス事業部商品企画部の土屋剛部長(48)は、同玄米とのコラボの理由を「将来性、健康ニーズ、新規性に着目した」と説明。従来の炊飯器に比べ、高めの温度で長めに炊く機能や、むらしに入る前に高温の工程を追加したとし、「浸水させながら炊く技術の開発に約1年かかった」と開発の苦労を語った。

製品説明の後、新開発の炊飯器で炊き上げた金芽ロウカット玄米を使った特製チャーハンやチャイナリゾットなど、トゥーランドット臥龍居のオーナーシェフ・脇屋友詞さんが手掛けた料理が提供され、出席者は、白米のような軟らかな玄米の食感と味わいを堪能。脇屋さんは「ロウカット玄米、もやしのぶつ切り、黒酢を使ったチャーハンが、体力の落ちる夏にはお薦めです」と話していた。

雜賀社長は「私たちの年代には気にならない米の吸水時間ですが、若い人は家事の時間短縮を望まれるようです」と分析し、パナソニックとのコラボの意義を強調。「食べることで健康を促進する、薬食同源のロウカット玄米食が今後一層、普及することを願います」と力を込める。

参加した男性向け情報誌『mono』の上岡篤副編集長(44)は「男性も“白物家電”に興味を持つ人が多いので参加しました」。生活情報誌『クロワッサン』の篠崎恵美子副編集長は(56)は「読者アンケートでは特に女性が玄米を食べているが、飽きるという声が多い。ロウカット玄米は私も食べているが、飽きないのでいいと思う」と話していた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。