ウガンダ選手の野球留学へ 和大生が奔走

ウガンダの教え子たちと肩を組む土井さん(左から2人目)

和歌山大学4回生の土井拓哉さん(23)がアフリカ・ウガンダに野球を浸透させるべく、普及活動に情熱を燃やしている。同国はサッカーやクリケットが盛んで、国民の野球に対する理解はまだまだ低いのが現実。そんな中でも上達を目指して努力を続ける選手たちの中から将来のウガンダ野球を引っ張る選手を育てようと、土井さんは有望選手を同大野球部に短期留学させるプランを企画。インターネットを通じて支援金を募っている。

土井さんは現在、教育学部に在籍。子どもの貧困について勉強しながら、高校の社会科教員を目指している。大阪府阪南市出身で、少年野球チームの監督をしていた父の影響を受け、小学2年生から野球を始めた。以来、主に投手として活躍し、現在は同大硬式野球部で学生コーチを務めている。

ごみの収集で家計を支えるフィリピンの子どもたちを取り上げたテレビ番組「世界がもし100人の村だったら」を小学生の頃に見たことがきっかけで国際協力に関心を持ち、昨年9月からことし3月まで、青年海外協力隊の短期ボランティアとしてウガンダの選手たちに野球の指導を行った。

同国はアフリカ東部の内陸に位置し、ケニア、ルワンダなどと隣接している。

野球人口は少ないが、首都のカンパラから車で1時間のガザヤ地区に3年前、日本の支援で国際規格の野球場が完成。

同協力隊の長谷一宏さん(28)や土井さんらの懸命の普及活動で、認知度は徐々に向上している。

土井さんは着任以来、野球を通じて「時間を守る」「道具を大切にする」「最後まで諦めない」といった精神的な部分を学んでもらうことに注力。指導した地域の選手たちは8歳から20歳までと幅広かったが、家庭の手伝いなどで思うように選手がそろわず、2人で練習したときもあったという。また、教わる選手たちも「どうせ日本人の言っていることだから」という冷めた姿勢がしばらく見られ、土井さんを悩ませた。

試行錯誤を続けていたとき、日本の独立リーグ・兵庫ブルーサンダーズでプレー経験を持つウガンダ人の指導者が、短期間で選手たちにルールを守る意識を浸透させる姿を見たことがきっかけで、日本で野球を学んだ選手を増やすことの必要性を痛感。長谷さんと話し合い、2人の選手を日本の大学野球部に短期留学させるため、インターネットを通じた募金活動を決意した。

和大野球部に留学するのは、土井さんのアドバイスをきっかけに急成長しつつある好左腕のカトー選手(19)。来日を熱望しており、3カ月にわたって練習を積んでもらった後、独立リーグの入団テストを受験してもらう。期間中は県内の高校野球部との交流も予定している。

支援金の募集はインターネット上の募金サイト「Ready For」(https://readyfor.jp/projects/Africa_baseball)で行っている。ウガンダの特産品を返礼として受け取れる形式になっており、目標金額は90万円。8月17日まで。金額が目標に届かなかった場合、出資金は返金される。支援金の最低額は4000円になっているが、それ以下の金額でも可能(その場合は土井さんに連絡)。問い合わせは土井さん(md.takuya0321@gmail.com)。

土井さんは「野球王国といわれる和歌山でウガンダの選手に野球を学んでほしい。実現すれば、彼らの目標が飛躍的に高まり、全体のレベルも上がる。私たちにとっても貴重な学びになるのでどうかご協力ください」と呼び掛けている。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。

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