行政代執行まで30カ月 空家対策で和歌山市

過去には空家の壁が隣家に倒れかかり、緊急撤去した例も(平成24年4月、和歌山市新和歌浦)

和歌山市の空家問題を検討する市空家等対策協議会(会長=小川宏樹徳島大学大学院教授)が20日、同市西汀丁の市勤労者総合センターで開かれ、市は、周辺に影響を及ぼす危険な特定空家を強制撤去する行政代執行の手続きについて、所有者への助言・指導の初期段階から実際の執行までに30カ月程度の日数がかかると想定していることを示した。

市が提示した行政代執行までのフロー図案では、所有者への助言・指導、勧告などの段階を踏み、意見書の提出機会を設けるなどしても是正されない場合、空き家対策特別措置法に基づき市長が命令を発令。さらに戒告書による通知や代執行令書による通知を行った後、行政代執行を実施する流れとなっている。

所有者の反発なども予想されるため、協議会では委員から、「行政代執行するだけの腹をくくっているのか」との質問が飛んだが、市は「危険な空家をほったらかしでは『行政は何もしない』と言われかねない。それなりの気持ちでやっていきたい」と力を込めた。

特定空家指定の判断については、県が策定する基準に沿って点数を付け、判断していく予定。

同市内の特定空家候補は、中心市街地11地区で約400軒、市内全体では1000軒以上に上るとみられるが、担当する市職員は10人程度であり、特定空家の指定業務が迅速に進むかどうかは不透明となっている。

同協議会などで議論してきた「市空家等対策計画」の案について、市は来年1月4日から2月3日までパブリックコメントを実施し、市民からの意見を募集する予定。詳しい内容は、市報わかやま1月号や市ホームページに掲載する。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。

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