県勢再上昇へ5655億円 県29年度当初予算案

平成29年度県当初予算案の内訳

県は14日、総額5655億2730万円の平成29年度一般会計当初予算案を発表した。規模は28年度当初比1・7%減。社会保障関係経費の増加に加え、県税収入も減少が見込まれるなど県財政を取り巻く環境が悪化する中、人件費や投資的経費を削減し、前年度並みの予算規模を確保した。収支不足は3年連続で0円となり、財政調整基金と県債管理基金の残高は前年度と同水準の219億円を確保する。21日開会の2月定例県議会に提案される。

29年度は新たな県長期総合計画の初年度となることを踏まえ、「新しい長期総合計画のもと、和歌山の再上昇をもたらす新政策・予算」をキャッチフレーズとしている。

27年度に策定した「県まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、さまざまな新政策関連予算を盛り込んだ一方で、高速道路の開通や大規模建築物の建て替え事業が28年度で一段落し、歳出圧力は低下した。持続可能な行財政運営については、県債管理・財政調整の両基金の取り崩しを控え、29年度から5年間の「中期行財政プラン」を策定し、財政の健全性を確保する。

仁坂吉伸知事は当初予算案について「長期総合計画と平行して議論してきた。税収が思ったほど伸びない中、多くの新しい政策を盛り込んだ割には全体としてはうまく収まったと感じている」と話した。

【歳入】
県税収入などの自主財源は2331億円、地方交付税や県債などの依存財源は3324億円で、自主財源比率は前年度と同じ41・2%。

自主財源のうち県税収入は、前年度比3・3%減の916億円。法人二税が3・8%増の190億円となる一方、地方消費税が8・3%減の201億円、個人県民税が4・8%減の303億円などとなり、全体では減収となる見込み。

依存財源は、地方交付税と臨時財政対策債の合計が0・8%増の1917億円で、2年連続の増加となっている。

県債発行額は同8・6%減の752億円で、県債依存度は1・0%改善の13・3%。県債残高は29年度末で0・7%増の1兆355億円となる見込み。地方交付税で措置される臨財債を除くと、県民1人あたり約67万円の借金となる。

貯金に当たる県債管理基金と財政調整基金の29年度末残高は219億円を見込み、前年度当初予算時の年度末見込みと同額となっている。

【歳出】
義務的経費は前年度比1・6%増の2340億円で、歳出全体の41・4%を占める。うち人件費は、退職者の減少に伴い退職手当が13億円減少したことなどから1・1%減の1397億円。県債の返済などに充てる公債費は、「わかやま中小企業元気ファンド」の満期償還が66億円に上ることなどから増加し、6・8%増の776億円となっている。

政策的経費のうち建設事業費などの投資的経費は11・1%減の1026億円。内訳を見ると、普通建設補助事業費は、大規模建築物の耐震化促進などにより0・6%増の646億円。普通建設単独事業費は、消防学校整備や新宮警察署庁舎新築が28年度で終了することなどから、28・6%減の210億円となっている。

消費増税に伴う地方消費税の増収など63億円は全て社会保障費に活用される。自然増や増税に伴う診療報酬・介護報酬の改定分などを除いた25億円が、子育て支援や低所得者の保険料軽減対策などに充てられる。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。

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