高次脳機能障害など復帰支援 てとて開所

「てとて」で行われた開所式

高次脳機能障害などの中途障害者を中心とした社会参加や居場所づくりの拠点として、和歌山市里に就労継続支援B型事業所「ワークショップ『てとて』」がオープンし、15日に開所式が行われた。和歌山高齢者生活協同組合(田中秀樹理事長)が設置した事業所で、同障害分野の支援事業所は県内2カ所目となり、活用が期待されている。

事故や病気などにより人生の半ばで障害者となった中途障害、中でも脳の損傷により記憶障害や感情のコントロールができないなどの症状が見られる高次脳機能障害は、外見からは分かりづらいことから「目に見えない障害」と言われ、世間でもまだまだ正しい認識は浸透していない。

同障害を支援する事業所は少なく、福祉関係者の間から要望があったことから、同組合が設置を決めた。中途障害者の日中活動として就労訓練の場を提供し、社会復帰を目指す他、保護者や支援者と連携して情報交換の場をつくり、将来的には「よろず相談」の窓口を開設したいとしている。

定員は20人。現在は2人の利用者がタオルなどの粗品作りや、地域の高齢者の買い物や通院に同行する付き添い支援事業を行っている。今後は利用者の特性に合わせた作業を提供するため、高齢者に「生きがい就労」として仕事の開発を手伝ってもらうなど、新しい仕事も開拓していきたいとしている。利用者の状況に応じて、就労移行の支援、経済的自立を目指していく。

また、地域の高齢者が立ち寄り、気軽に雑談などができる憩いの場を提供し、日常の困りごとを支援機関につなぐ相談窓口の役割など、地域の小さな福祉拠点としての役割も目指している。

開所式では、田中理事長が「中途障害者は社会復帰ができた場合でも、その後の生活には目の届いていないところが多い。これからお世話になる地域の人と一緒に歩んでいけたら」とあいさつ。「てとて」の管理人を務める柏木克之さんが施設の仕組みや今後の取り組みについて説明し、「専門性を磨き、支援技術を向上させていきたい」と語った。

問い合わせは、てとて(℡073・461・6756)。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。