山東で国産メンマ作り 竹林問題解決へ研究

メンマ用の竹を収穫したメンバー

繁殖力が強く、広葉林への侵食や密集により周囲の生態系を変えるなどの問題がある竹林への対策として、和歌山市のタケノコ産地として知られる山東地区の住民を中心とする有志が、地元の竹を活用したメンマ作りに挑戦している。将来的には産業化を目指しており、竹林を適切に管理し、過剰な繁殖を防ぐモデルケースになるかが注目される。活動の代表を務める島英雄さん(60)は「挑戦が成功すれば、地域活性化にもつながる取り組みなので、楽しく続け、賛同してくれる仲間も増やしていきたい」と意気込んでいる。

メンバーによると、古くから和風建築の材料として竹が多く利用され、資材調達目的で、国内に竹林が増やされてきた歴史がある。しかし、近年は洋風建築が多くなってきたことから、竹の消費が落ち込み、そのまま竹林が放置されるケースが多くなっているという。

20日、地元のまちづくり団体「山東まちづくり会」のメンバーら約10人が集まり、協力者が所有する市内の竹林から、1・2~1・5㍍に成長し、タケノコとして販売するには育ち過ぎた若いモウソウチク約10本を収穫。ゆでた後に塩漬けする工程を、試験的に実施した。今後、1カ月間保存し、味付け前の塩抜きした状態のメンマの完成を目指す。

竹をゆでる鍋を火にかけるコンロは、オイル缶を加工して作り、乾燥させた古竹のチップを燃料として使用するなど、さまざまな用途に使用できる竹の可能性が見えてきた。

先進市の団体と連携 地域を巻き込む活動に

国内に流通するメンマの原産国は、90%以上が中国。これまでは「中国産の竹でしかメンマが製造できない」という誤った思い込みや、竹の成長は早いため、メンマに適したサイズの竹を収穫する労力が大きい問題も、普及しなかった原因とみられている。

今回の取り組みは、竹林問題の解決策として、同様にメンマ作りを推進している、福岡県糸島市と長野県飯田市の団体と連携して、研究を進めていく。

活動に参加している一般社団法人グリーンバナー推進協会の榎本貴志事務局長(51)は「産業化するには今後、竹林所有者や竹を切り出す担当、調理や販売する人などが一緒になって取り組むことが重要になるので、地域の人を巻き込んだ活動にしたい」と話している。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。

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