パリ服飾生地見本市で表彰 エイガールズ

受賞式で尾崎室長㊥、山下会長(右隣)

和歌山のニット製造企業㈱エイガールズ(本社=和歌山県和歌山市三葛、山下智広代表取締役社長)は、19~21日にフランス・パリで開かれた世界最高峰の素材見本市「プルミエール・ヴィジョン(PV)」に、ポリエステルと超長毛を使ったテキスタイル(生地)を出品。第9回PVアワードのファブリック部門でグランプリを獲得した。日本の企業がグランプリに輝くのは石川県の小松精練㈱に次いで2社目。

PVはレザーや織物、ボタンなど服飾に関する素材の展示会で、今回は57カ国1594社が参加。エイガールズも平成16年から参加している。

同社は和歌山の地場産業であるメリヤス(カットソー)を中心に生地を開発。取引先には海外も多く、カルバン・クラインやルイ・ヴィトンなど有名ブランドでも同社の素材が使われている。

今回グランプリに選ばれた生地は、ポリエステルの硬い糸で編んだ表地と、超長綿で編んだ柔らかい裏地の「クォーターゲージ」。開発を担当した同社の尾崎孝夫企画室長(52)が資材用のポリエステル糸を見つけ、使ってみようと思ったのが開発のきっかけ。ポリエステル糸を丸編みにしたことで表地にはハリとゆったりしたドレープ感があり、裏地は繊維が長いインドのスビン綿からできた超長毛を配し、なめらかな肌触りに仕上げた。

ポリエステル糸でいろいろ織ってみたが、硬すぎて形にならなかったこともあり、編み機の針について工場と話し合った。編み機は表地が1㌅(約2・5㌢)に8本の針がついた8ゲージ、裏地は1㌅に32本の針がついた32ゲージと両面で違う本数の針で同時に編み、極細のナイロン糸が二つの生地を縫い合わせている。両面同じ本数の針で編む通常の編み機とは変わった特殊な機械でゆっくり丁寧に織った。

PVでは150種類の生地を展示。そのうち20種類をPV事務局に送り、審査員に選ばれた素材がアワードにノミネートされる。同社からは2種類の生地がノミネートされた。

初日に行われたグランプリの発表以降、230社以上が同社のブースを訪れ、グランプリを祝い、生地を見に来たという。

尾崎室長は「日本の繊維業界が空洞化する中で日本のテキスタイルが世界一になったのは意味のあること。もっとクリエイトして、次の世代に引き継げるようにしたい」、同社の山下雅生取締役会長は「和歌山のニットメーカーが世界一になったことを誇りに思いたい。メード・イン・ジャパンが評価されたこともうれしい」と喜びを語った。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。