月経前症状の原因探る 県医大が研究成果

記者会見する金桶教授㊨と学生ら

和歌山県立医科大学は、月経前の女性に表れる症状の違いについて、出生前の胎児期に受けた性ホルモンの量に影響される可能性があるとする研究成果を発表した。同大生理学第1講座の金桶吉起教授と臨床研究センターの下川敏雄教授、研究に携わった医学部生らが同大で記者会見を開いた。研究成果は9月4日付でスイスの国際的学術誌に掲載されており、今後の研究の進展が期待される。
月経前の症状には頭痛やめまい、しびれなどがあり、成人女性の9割以上が経験しているとされる。症状や程度は人によりさまざまで、日常生活に大きな影響が出ることもあるが、症状の違いをもたらす要因はこれまで明らかになっていなかった。
金桶教授らは手の人差し指と薬指の長さを比較し、人差し指が薬指より長い人は胎児期に受けた女性ホルモンが多く、男性ホルモンは少ないことに注目。平成26年から3年間にわたり、和歌山市内の女子大学生403人を対象に、月経前後の症状と指の長さの関係を調査し、基礎医学実習を履修している医学部の学生らもデータの収集や分析などに参加した。
調査の結果、右手の人差し指が薬指より長い人ほど、痛みや集中力などの症状が軽い傾向にあることが判明した。肌荒れや体重増加などの水分貯留の症状、眠気や根気のなさなどの行動の変化は指の長さとの関連はみられなかった。
金桶教授は「成人女性のほとんどが経験し悩まされている月経前症状の原因を探る手掛かりが初めてつかめた」と成果を強調。研究成果はスイスの国際的学術誌「Frontiers in Medicine」に掲載されており、「治療や緩和ケアの研究につながる可能性がある」と期待を示した。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。