紀美野の体験旅行 インドネシアで発売へ

手すき和紙工房「あせりな」を視察

宿泊業への人材派遣を手掛ける㈱アプリ(東京都新宿区)の旅行事業部門は、インドネシア人観光客が和歌山県紀美野町で日本的な体験をする旅行プランの作成を進めており、イスラム教徒のインバウンドの受け入れを推進している町は、プロジェクトに参画し、産学連携で推進している。大学生らが企画した原案を基に同社、町の職員らが検証して旅行プランを完成させ、11月から現地の旅行会社で発売される。

人材派遣業でインドネシアと密接な関わりをもち、若年層の留学などのサポートもしている同社は、同国の訪日観光客向けの旅行プランを産学連携で作成しようと、ことし4月から取り組みを始めた。神奈川県内で観光学を学ぶ学生らと地域の特色に着目したプランを模索する中、紀美野町の観光PR動画「訪日外国人ゼロの町」が目に留まり、9月下旬に大学生らが町を訪れ、町職員らと連携してプランの原案作成を行った。

今月13日には、同社旅行観光イノベーション部の吉田瑛仁事業部長(30)と広報部の原由利香さん(32)が町役場を訪れ、町商工会の畠山博充会長、町産業課で観光コーディネーターを務める松本信之さんらと意見交換した。

吉田さんはインバウンドの志向について「日本独自の〝もの〟のストーリーを聞きたがり、地元の人と関わりたいというニーズが多い」と指摘。畠山会長は町の特産品や手作り体験ができる施設、海外との交流事業を行っているりら創造芸術高校などを紹介し、プランの構築に向けて議論を深めた。

吉田さんと原さんはその後、松本さんの案内で地元産の野菜料理を提供するカフェ「くらとくり」(西野)や手すき和紙工房「あせりな」(釜滝)、釜滝薬師金剛寺、南果樹園、生石高原などを視察。

各所で日本的な文化や歴史的な建造物、豊かな自然などを視察した吉田さんは「特産品も多い紀美野町は、町全体に家族的な雰囲気もあり、まさにインバウンドが求めているものだ」と力を込め、原さんは「大学生は、金銭面や時間的制約などにとらわれずにプランを提案します。その柔軟な感覚が貴重です」と話していた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。