平昌で金メダル目指す エアリアル田原選手

壮行会で花束を渡され笑顔の田原選手

2月9日に開幕する平昌オリンピックの「フリースタイルスキー・エアリアル」に、和歌山県和歌山市出身の田原(たばら)直哉選手(37)が出場する。体操選手として国際大会の日本代表に選ばれるなど、華々しい活躍を見せていた矢先に大けがを負い、スキー界に転身を遂げた苦労人。25日は県庁を訪れ、現在の心境を「やっとオリンピックに出られるという思いだ」と表現し、「しっかり本番で戦える準備ができた。和歌山に金メダルを持ち帰りたい」と意気込みを示した。
田原選手は現在、スキークラブ「ミルキーウェイ」に所属。長野県白馬村を拠点に活動している。エアリアルは、長さ約160㌢のスキー板を履いて飛び上がり、空中で宙返りをして着地する。ジャンプの高さや空中での姿勢、着地などが評価の対象となる。
田原選手は8歳で体操を始め、河西中学校、県立和歌山北高校を経て日本体育大学(東京都)に進学。大学では2001年のインカレで個人総合3位に輝き、2004年のアテネ五輪では日本代表入りも期待された。
2005年に右肩を筋断裂する大けがをし、その後の大会でも納得できる成績を残せなかったことから、体操を断念。かつてテレビで目にしたエアリアルの映像を思い出し、思い切って転向を決意した。
県庁の仁坂吉伸知事を訪問した田原選手は、エアリアルに転向した直後の苦労を聞かれ、「スキーの経験は高校の修学旅行などわずかで、最初は真っすぐ滑ることもままならなかった」と振り返った。それでも転向から3年目には世界選手権で日本代表入りし、2012年のワールドカップでは3位となり、日本人男子として初の表彰台に立った。今シーズンはワールドカップで7位、世界選手権で15位の成績を残し、平昌五輪の代表入りを決めた。
仁坂知事は競技の魅力について質問。田原選手は空中でゆっくり回転できることや着地が決まった際の気持ち良さを挙げた。体操の経験が競技に生きていることを紹介し、「ひねりの感覚が分からず苦労する選手が多い中、空中で回ることに抵抗がないのは大きい」と話した。
この日は、和歌山市内のホテルで県スキー連盟主催の壮行会も開かれ、同連盟の矢舩保夫会長が田原選手に激励金を贈呈。花束を受け取った田原選手はあいさつで「トップ30の選手のうち、誰が優勝してもおかしくない」と話し、矢舩会長は「連盟を挙げて応援する。金メダルを狙ってほしい」と厚い期待を寄せた。

出身地の和歌山市はこの日、市役所本庁舎4階の南側壁面に横10㍍、縦1・4㍍の応援の横断幕を設置。田原選手は26日には市役所の尾花正啓市長を訪問し、大会での活躍を誓った。
エアリアルの予選は17日、決勝は18日に行われる。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。