イラストカードで意思疎通 和歌山市が配布

組み合わせで幅広いコミュニケーションができる

和歌山県和歌山市は3月から、さまざまな障害などにより自分の意思を伝えるのが難しい人に向け、イラストでコミュニケーションを取るのを助ける「Myコミュニケーションカード」を交付する。同市ではこれまで、市役所の窓口などでコミュニケーションボードを設置し対応してきたが、個人の携帯用カードの作成は全国的に珍しく、中核市で初めて。
カードは「はい・いいえ」「てつだって」「道を教えてください」といった意思表示やお願いしたいこと、「熱がある」「めまいがする」など体調を知らせるものの他、「スマートフォン」「お茶」「電車」など日常生活で使うさまざまな物品などのイラストまで約370種類。組み合わせることで、買い物や通院、各種手続きなど日常の多様なシチュエーションで意思の疎通ができる。
作成に向けては、市内の聴覚障害、肢体障害、精神障害、自閉症などの7団体から意見を聞き、5回の検討会を経て共同で完成させた。
ケースにはあらかじめ、使う頻度の多いカード40種類と、会話で伝えるのが苦手な人のためにホワイトボードとひらがな五十音表がとじられており、必要なカードを追加したり、入れ替えたりすることで、自分専用の使いやすいコミュニケーションカードを作ることができる。
また、災害時など緊急時には外国人ともやり取りができるように英語、中国語、韓国語でも表記されている。
コミュニケーションカードは、市役所障害者支援課と保健所保健対策窓課口で3月1日から交付する。市民の理解を深めるため市内の小中学校と特別支援学校にも配布し、災害時の対応ツールとして市内の避難所と福祉避難所にも2セットずつ設置する。追加したいカードも両課窓口やホームページで取得できるようにする予定。
障害者支援課は「カードを積極的に活用してもらい、使い方を身に付けてもらうとともに、カードを読む側の人にも浸透させていきたい。ゆくゆくは和歌山市から広がって、県内全域で使えるようになってほしい」と話している。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。