元阪和銀行員の支援に奔走 淡路修身さん

阪和銀行解散からの20年を振り返る淡路さん

経営破綻し、1998年1月に解散した阪和銀行で田辺支店長を務め、元行員の再就職支援活動に取り組んできた和歌山市の淡路修身さん(80)を囲む「感謝の集い」が11日、同市のホテルアバローム紀の国で開かれ、元行員や和歌山県内政財界の関係者ら約200人が出席し、淡路さんの傘寿を祝った。
淡路さんは同市出身で立命館大学を卒業後、61年に興紀相互銀行(後の阪和銀行)に入行。95年から同行発祥の店舗であり、紀南地区12店を統括する田辺支店長に就任。経営再建中だった同行は96年11月に大蔵省(現財務省)から業務停止命令を受け、淡路さんは大混乱に陥った行員や顧客のため、新銀行の設立を求める同省への陳情などに奔走したが、98年1月、長く県経済を支えた同行は解散に至った。
解散に伴う同行の解雇者は532人に上り、再就職できない人が多数いる状況に心を痛めた淡路さんは、直後から再就職支援のボランティア活動を開始。和歌山市内に淡路事務所を開設し、自身の再就職は後回しにして、元行員の支援に力を尽くした。
今回の感謝の集いは、阪和銀行解散から20年の節目と淡路さんの80歳の誕生日を記念して開催が決定。元同僚、淡路さんが普及に力を尽くしてきた孔子の「論語」を学ぶ関係者、政界人らが発起人に名を連ねた。
発起人代表の尾﨑太郎県議会議長は「淡路さんは地域社会の多くの人に愛され、朗らかに人生を過ごされている。県経済を揺るがす事件であった阪和銀行の解散において、淡路さんはしんがりを務め、行員の再就職の世話などをされ、行く末を見届けた。この壮絶な経験が今の淡路さんをつくっている」とたたえた。
会場では祝福のあいさつや詩吟、思い出の写真紹介、民謡の披露などが和やかに行われた。
淡路さんは「阪和銀行がなくなって20年。解雇された行員の就職などのお礼の行脚を続けてきたが、まだまだ足りないという思い。きょうの機会に、日本でこういうこと(地銀の破綻)が二度と起こらないよう、風化させないよう、皆さんに改めて知ってもらいたい」と話していた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。