非行から立ち直り支援 県警学生サポーター

委嘱状を手に意気込む学生サポーターら

非行少年の立ち直りを支援する県警学生サポーター「ブロッサムリーダーズ」の委嘱式が8日、和歌山県和歌山市の県警本部で行われ、新たにサポーターとなる近畿大学生物理工学部の学生15人のうち11人が出席し、非行少年の立ち直り支援に対する思いを話し、研修を受けた。

学生サポーターは2010年に発足。非行少年と一緒に農業体験や熊野古道での道普請などを行う中で、少年たちの悩みを聞き、アドバイスをすることで立ち直りを支援する。新たに委嘱を受けた15人(男性4人、女性11人)を含め、サポーターの数は計50人となった。

県警本部の榎本祥一生活安全部長は学生たちに「皆さんは非行少年と年齢が近く、少年の心情を理解しやすい。時に厳しく、時に優しいお兄さん、お姉さんとして手を差し伸べてほしい」と呼び掛けた。

サポーターたちは自己紹介でサポーターを志した動機を説明。「中学時代に非行をした友人に数学を教えたら、とても喜んでくれた。あのような顔をまた見たいと思って応募した」「ボランティアを経験し、これからの人生に生かしたい」などと話した。

委嘱式の後に行われた研修会では、昨年3月まで学生サポーターとして活動していた県警の男性巡査がサポーターの体験を発表。非行少年と共に参加した陶芸体験や熊野古道での道普請などを振り返り、率先して重い土を運ぶ姿や集中して作品を制作する様子に感動したとし、「一人ひとりの子どもに個性があり、根は優しい。活動を通じて非行少年に対する偏った見方を捨て去ることができた」と話した。

近大生物理工学部の小田義隆准教授は「子どもを取り巻く環境の変化と少年非行」と題して講演。少年犯罪を巡る情勢について、犯罪の件数が減少する一方で、非行少年の低年齢化が生じていると指摘し、衝動的で短絡的な犯罪が増えていると説明した。非行少年の特徴に自己肯定感の低さを挙げ、背景に家庭の経済的貧困や家族だんらんの少なさなどがあるのではないかと分析し、「サポーターの皆さんには、支援を通じて子どもの自己肯定感を高めてほしい」と呼び掛けた。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。