お城にスズムシ1万匹 有田川町から寄贈

「元気でね」とスズムシを放す園児たち

和歌山城でスズムシの音色を楽しんでもらおうと、和歌山県有田川町と同町鈴虫愛好会は8月30日、和歌山市に1万匹を贈り、和歌山城鶴の渓一帯に放された。

同町では下水道事業普及促進の一環で、毎年下水道処理施設内の敷地などにスズムシを放すため、会員が自宅や山小屋などで繁殖を行っている。ことしは約2万匹が育ち、和歌山城へは5度目の放虫となった。

贈呈式には中山正隆町長や同会の藤岡昌三会長、尾花正啓市長らが出席。中山町長は「だんだん虫の声を聞く機会が減ってきている。この放虫を通して街中でも秋の虫の声を聞いて心を和ませてほしい」とあいさつした。

放虫には町観光大使と市観光発信人の両方を務める歌手の山口智世さんと鷺森幼稚園の年長児約50人が参加した。子どもたちは初めは少し恐がりながらも、慣れてくると積極的にスズムシが入れられた箱に手を入れて放虫を楽しんだ。ばら組の寺下唯千郎君(6)は「全然恐くなかった。たくさん箱から出してあげられた」とうれしそうに話した。

放されたスズムシたちはセミと競い合うかのように羽を震わせ、秋の音を響かせていた。今後は朝夕を中心に今月中ごろまで楽しめるという。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。