食べて台風被災地を応援 地元グルメを販売

通販サイトを運営するチキンナカタの中田専務㊧と木村さん

人気ブランド鶏「紀州うめどり」などを扱う和歌山県御坊市名屋町の食肉加工会社、㈲中田鶏肉店(中田英樹社長)が、インターネットの通信販売で先の台風21号の被災地支援キャンペーンを展開している。仕入れ先の鶏舎が被災し、主力の鶏肉の販売ができなくなり、同じ被害に苦しむ生産者の力になればと、米や梅干し、魚介類など地元の産品をセットで販売。今後も中身を充実させて継続し、被災者だけでなく、地域を元気にしたい考えだ。

中田鶏肉店は1964年、初代社長の中田修一氏が創業。92年の法人化とともに長男英樹氏が社長、修一氏は会長となり、2003年に修一氏が亡くなった後、次男直希氏(42)が入社、取締役専務に就任した。06年から直希氏が中心となってインターネット販売に乗り出し、現在はWEB事業部の木村武史氏(42)と共に楽天市場で「チキンナカタ」を運営している。

チキンナカタは梅酢を使った飼料で育つ日本一のブランド鶏肉「紀州うめどり」と「紀州うめたまご」を中心に、生鮮鶏肉、惣菜、加工食品などを販売しているが、9月4日の台風21号で自社工場が損壊し、約3日間にわたる停電もあって1週間近く休業。さらに有田川町のうめどりの養鶏場が壊滅的な被害を受け、鶏肉の仕入れが完全に止まってしまった。

周辺の米農家などから「塩害で売り物にならなくなった」「これを機に廃業しようか」といった声が聞かれ、SNSでも書き込みを目にする中、直希氏は何とか力になれないかと考え、和歌山の商品を詰め合わせた「食べて応援わかやまグルメセット」の販売を思い付いた。知り合いの農家や海産物事業者、飲食店と交渉し、23日から被災地支援キャンペーンとして商品の販売を始めた。

まだ1週間ほどだが、顧客の反応は上々。うめどりも少しずつ入荷を再開しており、現在は自社商品の他、紀州熊野米、紀州南高梅、㈱はし長の厳選干物などのセットを6種類販売している。

直希氏は「地域を元気にするには、地元のものを地元で消費するという発想が欠かせません。東日本大震災でもいわれましたが、自粛モードも過ぎれば地域経済の停滞につながります。この日高地方も見た目はすでに復旧しているようですが、生産者は二次被害でなお苦しい状態が続いています。多くの人が和歌山を訪れ、買い物をし、食事をしてお金を落としてもらえるよう、これからもこの企画を継続しながら、少しでもまちが元気になる力になれれば」と話している。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。