2020年03月27日 19:50
虫歯や歯周病、外傷などさまざまな理由で歯を失った場合、その機能を取り戻すためにブリッジや部分入れ歯、そしてインプラントなどの治療があります。今回は“自然の歯に近く、第二の永久歯”といわれる「インプラント」にスポットを当て、和歌山市にある「医療法人かわさきデンタルクリニック」理事長の川崎 豪彦先生にQ&Aスタイルでお答えいただきました。
インプラントとは、体内に埋め込む医療機器や材料のことで、歯の場合は人工の歯根のことを指します。インプラント治療とは、失ってしまった歯の機能を取り戻すための治療法の一つです。
その内容は外科手術となり、歯を失った箇所の顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に義歯を固定します。そのため、1本の歯を失った場合だけでなく、全ての歯を失ってしまった時などにも対応可能です。
インプラント治療は“第二の永久歯”とも呼ばれ、「自然の歯に近い噛みやすさ」「耐久性が高い」というメリットがあります。また、「周囲の健康な歯にダメージを与えない」「天然歯のような見た目を取り戻せる」ことも特徴に挙げられます。
「部分入れ歯」や「ブリッジ」があり、これらの治療は「健康保険を適用できる」「治療期間が短い」などのメリットがあります。その一方で、「周囲の健康な歯を削る必要がある」「周囲の歯に装置を付けるため、不衛生になりやすい」などのデメリットも。また、人によっては「噛み心地に不具合を感じる」こともあるので、歯科医師に相談してご自身にとって最良の治療法を選択するとよいでしょう。
患者さんの禁忌症・適応症・既往歴などの把握、麻酔を伴う手術の可否、感染症の危険性の有無の診断やシュミレーション(検査)を行い、体調や疾患状況、骨構造などを確認した上で治療が可能かどうか判断します。糖尿病や骨粗しょう症など、健康状態によっては治療が受けられないこともあります。
また、歯周病にかかっていたり、喫煙されていたりする場合は、インプラントの寿命が短くなるため、歯周病の治療や禁煙を優先してもらうケースもあります。
インプラントの種類や箇所、手術方法、手術前に行う治療や処置など、個々の症例によって、期間が異なってきます。
手術スケジュールに関しては、一般的には、「手術当日」「手術翌日に消毒」「1、2週間後に抜糸」「約1カ月後に精密診断」などが行われます。これらの検査がどのようなタイミングで行われるかを事前に確認し、手術に備えましょう。
また治療後も、インプラントの寿命を延ばすために、歯周病を予防するための歯磨きなどの自己管理や、歯科医の検診など、定期的なメンテナンスが必要です。
インプラントは、人体になじみやすく腐食しないもので、拒絶反応を起こさないことが証明された材料を使用しますので、体に悪い影響はありません。ただごく稀にチタンアレルギーの症状が出てしまう方もいらっしゃいます。
手術では局所麻酔を行うため、手術中に痛みを感じることがありません。術後は、症例や個人差により痛みや腫れが出るケースもありますが、鎮痛薬を数回服用すれば治まることがほとんどで、手術の度合いにもよりますがインプラント治療する歯が1本ほどの治療であれば特に問題はありません。
インプラントは基本的に保険適用外で、自費診療です。また、治療を受ける歯の本数や場所(前歯など)、方法によっても費用は異なります。まずは専門医師に相談し、納得してから治療を受けることをおすすめします。またあまりに低価格な治療はおすすめすることはできません。極力避けられた方がよいでしょう。
~インプラント治療費用の目安~
1本あたり 30万円~50万円
いかがでしたか?
今回は「インプラント」をテーマに、専門医に答えていただきました。
歯を失うと、食べることだけでなく、生活をする上でのさまざまなことに影響を与えます。
気になる人はまずは専門医に相談し、納得のいく治療を選択しましょう。
監修日:2020年1月27日
監修医:医療法人かわさきデンタルクリニック
理事長: 川崎 豪彦 先生
国際口腔インプラント学会 認定医
HP:https://www.kawasakidentalclinic.com/
【インプラントはメンテナンスも大事・アフターメンテナンス編はこちら】
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