2020年04月09日 19:50
インプラントというと「手術」に重点を置いて治療を考える人が多いですが、実は同じようにとても大切なのが治療後のメンテナンスとセルフケア! インプラントを長く正しく使い続けるためのポイントを、和歌山市にある「医療法人かわさきデンタルクリニック」理事長の川崎豪彦先生にお聞きしました。
インプラントを長年使い続けるためには、適切な手術を受け、術後はメンテナンス(定期検診)を欠かさないことが重要です。
メンテナンスでは、インプラントの不具合や、周辺の歯や歯茎、粘膜の状態をチェックします。また、レントゲンでインプラント周辺の骨の状態を確認することもあります。
歯石やプラーク(歯垢)を除去するためのクリーニングも行われます。インプラントの周辺に細菌が溜まると、歯茎や骨に炎症が起きる「インプラント周囲炎」になってしまいます。そのまま放置すると、インプラントの周辺の骨が溶け出し、インプラントが抜け落ちてしまうことも。細菌を取り除くためにも、定期的なメンテナンスはとても大切です。
術後の最初の約3カ月間は、インプラント体が骨と結合するまでの経過観察が必要とされます。
その後、一般的に最初の年のメンテナンスは3カ月に1度程度といわれますが、患者さんのお口の状態によって頻度が異なりますので、主治医の指示に従ってください。
画像素材:PIXTA
喫煙者は禁煙することをお勧めします。たばこの煙は血管を収縮させる要因です。特に術後は、インプラント埋入部分に酸素が行き渡らず、骨の結合を阻害し、インプラント周囲炎のリスクを上昇させます。
喫煙はインプラントだけではなく、歯や歯茎、口内全体に悪影響なので控えてください。
噛み合わせが悪く、インプラントだけに集中すると、消耗が早まることも。そんなときはすぐに主治医に相談しましょう。
就寝時に歯ぎしりや食いしばりをする患者さんは、マウスピースの着用をお勧めします。
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インプラントを入れることによって、自分の歯のようにしっかりと咀嚼でき、楽しい食生活を送れるかと思います。ただし、極端に硬い食べ物、例えば固焼きせんべいや氷、飴などはかじらないように。人工歯や人工歯根が破損する恐れがあります。
必ず気を付けたいのは食後の歯磨き。歯ブラシはもちろんのこと、歯間ブラシ、デンタルフロスの使用も心掛けてください。歯磨きの不足、不徹底は周囲炎の原因になります。
インプラント治療後は、自宅で行うセルフケアも大切になってきます。丁寧なブラッシング、デンタルフロスなどを使ったプラーク除去、喫煙習慣を辞めるなど、インプラント歯周炎の予防に心掛けましょう。
インプラントは、ケアをきちんと行えば10年以上の耐久性があるといわれます。セルフケアとメンテナンスのダブルケアを継続し、治療した箇所を守って、将来に渡って噛める楽しみを感じてください。
「インプラントの手術は治療の終わりではなく、健康的な暮らしの始まり」と話す川崎先生。
食は生きることの基本。
食べることを楽しんで健康寿命を延ばすためにも、上手にケアしていきましょう。
監修日:2020年4月9日
監修医:医療法人かわさきデンタルクリニック
理事長: 川崎 豪彦 先生
国際口腔インプラント学会 認定医
HP:https://www.kawasakidentalclinic.com/
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