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和歌山ニュース 食事券型ふるさと納税 ぐるなび×和市

食事券型ふるさと納税 ぐるなび×和市

公開日 2022.06.17

飲食店紹介サイトを運営する㈱ぐるなび(東京都、杉原章郎代表取締役社長)は14日、全国に先駆けて和歌山市で初めて「食事券型ふるさと納税」サービスを開始した。近隣の他府県から同市を訪れる人に、ふるさと納税の返礼品として地域の産品を活用した料理を楽しんでもらい、市内の飲食店や店に流通する産品の食消費サイクルをつくることで地域活性化を図るのが目的。同市を皮切りに、今後は対象の飲食店を全国に拡大していく。

同社は観光や食文化の振興などを目的に昨年8月、同市と「地域活性化起業人に関する基本協定書」を締結。総務省の地域活性化起業人制度(企業人材派遣制度)を活用し、西原史郎さんと沼滝司さんの社員2人を同市に派遣している。

今回の新サービスも同市との取り組みの一つで、『ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022』に掲載されている市内の飲食店や地元の人気店が参加。現在7店舗14コースの食事券が返礼品として提供されている。中にはシェフと一緒に漁港で食材の仕入れを体験し、味わう「ガストロノミー体験型のコース料理」など独自の返礼品も展開。順次、店舗を追加していくという。

参加店舗の一つ、和歌山市吉田のイタリアンレストラン「IL TEATRO(イル・テアトロ)」で同日、記者発表会が開かれ、地域活性化起業人の西原さんをはじめ、大阪外食産業協会監事で㈱信濃路代表取締役社長の西平都紀子さん、同レストランオーナーシェフの神谷龍雄さん、雑賀崎漁港の漁師で漁家民泊施設「新七屋」オーナーの池田佳祐さんらが出席。

西原さんは同市について、京阪神や関西国際空港から至近な立地でありながら昨年の観光客総数が県全体で約2487万9000人だったのに対し、同市は約465万2000人と少なく、日帰り客が中心だと説明。市内の飲食店は1537店舗で県内の約3分の1を占めることなどから「美食のまちになりうる可能性を十分秘めている」と話し、食によるにぎわいの創出に意欲を見せた。

同レストランでは「シェフのおまかせペアディナーコース」を返礼品として提供。同コースは真鯛や足赤エビ、シラス、熊野牛など、厳選した旬の和歌山の食材を使った7品からなり、本格的なイタリアンを味わえる。

しょうゆやかつお節、金山寺味噌、わさびなど、和食の基本となるものが和歌山発祥とされていることなどから、神谷さんは「日本の食の発信が和歌山じゃないかと思っているほどすごい所なので、ぜひ来ていただいて和歌山のものを存分に楽しんでもらえれば」と願っている。

同サービスは同社のショッピングサイト「ぐるすぐり」内の特設ページ「ぐるなびふるさと納税」で提供。対象となる寄付額は2万2000円から。サイトから申し込み後、食事券(紙チケット)が納税者に送付される。