エコノミー症候群対策を 県内DMAT帰還

南條病院長に活動を報告する医師ら

熊本地震の支援活動のため、県内の各医療機関から現地に派遣されていたDMAT(災害時派遣医療チーム)が帰還し始め、被災地の状況を伝えている。和歌山ろうさい病院(南條輝志男病院長)では20日、熊本県八代市で活動した医師ら5人が5日ぶりに帰還し、南條病院長に活動を報告した。

同院から派遣されたのは外科医2人、看護師1人、薬剤師2人。5人は16日に出発し、現地で約70カ所の避難所を他チームと分担して回り、医療ニーズを調査した。

八代市では、水道や電気などのライフラインは維持されているものの、18日になって市役所本庁舎に倒壊につながる恐れがある損傷が発覚。市内2カ所の支所に市の機能が分かれてしまったため、行政機能の低下や人手不足により、食料などの支援物資が避難所に行き渡らない状況が発生した。避難者たちは、DMATの医師らの服装を見るなり、安心した様子で精神の不安定を訴えるなど、継続した支援の必要性を肌で感じたという。

いつ収束するか分からない余震に、家屋の倒壊を恐れて夜を避難所で過ごす人が多く、昼間は計2000人ほどの避難者も、夜になると計約1万5000人まで増加し、施設に入りきれない避難者が車中泊を余儀なくされ、エコノミークラス症候群になるケースが多く見られる。同院DMATの訪問先でも、同症候群で病院に搬送される避難者に遭遇した。

派遣された山本基外科第三部長(51)は「今回の地震は現在進行形、避難生活も長引く可能性があり、過去に例がないほど多発しているエコノミークラス症候群に備えて、内科や循環器内科の医師の派遣が今後必要になるのではないか」と話していた。

南條病院長は「皆さんの活躍を誇りに思います。皆さんの報告を受けて、今後どういう支援ができるかを検討しましょう」とねぎらった。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。

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