イラストでまちおこし 紀の国マーチング委

「紀の国百景」を手掛ける宇佐美さん㊧、白子さん㊥、清水さん」

歴史と自然の魅力あふれる和歌山の街の風景をイラストに描き、絵はがきや名刺、カレンダーなどに活用して地域を活性化しようと、和歌山市の印刷業者らでつくる「紀の国マーチング委員会」(石橋英二会長)が活動している。先月には、これまでに制作したイラスト「紀の国百景」の中から絵はがき集を作り、販売を開始した。
同委員会は、全国の印刷業者が中心となり、各地域の住民・商店・企業の活性化を促進・支援する団体、一般社団法人マーチング委員会の和歌山支部。西岡総合印刷㈱(同市吹屋町)社長の石橋さんが会長、白光印刷㈱(同市雑賀崎)社長の白子欽也さんが副会長、清水印刷㈱(同市東高松)社長の清水雅司さんが事務局を務め、平成25年に発足した。
住む人が見慣れた街並みを新鮮に、より愛おしく見せるイラスト(百景)から生まれる共感を土台に、まちおこしを進めようと活動を展開している。
「紀の国百景」のイラストを描いたのは、同市のグラフィックデザイナー・画家、宇佐美コーゾーさん(55)。一般的な観光絵はがきが取り上げるような有名な場所ばかりでなく、そこに住んでいる人が「あそこや!」と思える場所も描くようにした。
雄湊小学校、伏虎中学校、市立和歌山商業高校(現・市立和歌山高校)出身の宇佐美さんが、少年時代から現在に至るまで自転車で「うろちょろ」して見つけた場所の中から、京橋周辺や真田堀などを選んでいる。
ペンと透明水彩絵の具で描く宇佐美さんは「写真とは異なり、イラストにはリアリティーはないが、その風景に欲しいものを足すことができる」と話し、「切り取った風景の周囲の景色や、そこへ一緒に行った人との楽しい思い出も含まれた絵を描きたいので、必ずその場所に出向いて描きます」と強調する。
宇佐美さんのイラストに短文を加えるのは副会長の白子さん(56)。県庁前交差点の歩道橋や徳川吉宗像が描かれたイラストには「ここは和歌山の歴史と文化の交差点ともいえます」と記した。「今のものである風景に時間軸を加えることで、ストーリーが生まれます」と白子さんは話す。
事務局の清水さん(47)は、出会った人や再会した知人などには、「紀の国百景」絵はがきに一筆を添えて送っている。相手を思って絵はがきに文字を記す時間に豊かさを感じるという清水さんは、イラストが好評で、お礼の返事が来ることがうれしい。
「紀の国百景」は現在26種類。絵はがきは10枚セットをショッピングサイト・アマゾンで販売中。紀の国マーチング委員会は「イラストから地域活性につながるさまざまな取り組みが始まれば」と話している。
問い合わせは清水さん(℡090・6919・9418)へ。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。

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