観光学の国際拠点に 和大が国連機関認証

認証取得証明書を手にする(左から)瀧学長、 藤田学部長、加藤副センター長

和歌山大学観光学部(藤田武弘学部長)は、国連世界観光機関(UNWTO)が観光学分野で優れた教育・研究水準を有する大学を認証する制度「UNWTO.TedQual」による観光教育認証を国内で初めて取得したことを受け、4日、同大で報告会見を開き、今後の展望を語った。
「TedQual」は観光学に関する教育や研究の質向上を目的とした認証制度で、ジョージ・ワシントン大学(米国)や香港理工大学(中国)など世界の観光学をリードする約70大学が認証を取得している。「教育・研究は地域や産業界、行政のニーズに対応しているか」「教育の内容と教授法は適切か」など100を超える審査基準があり、和歌山大は書類審査に加え、昨年11月末には3日間にわたり、UNWTOによる実地監査を受けた。
認証取得により、世界のさまざまな大学との間で共同研究や学生・教員の相互派遣などが可能となり、観光学の教育・研究におけるグローバルネットワークに参加できる他、認証の取得を希望する国内の大学にアドバイスを送ることもできる。認証の有効期間は平成32年3月14日までの3年間。
報告会見には、瀧寛和学長と藤田学部長、国際観光学研究センター(CTR)の加藤久美副センター長が出席。瀧学長は、専門科目を英語だけで学ぶ観光学部のグローバルプログラムにふれ、「非常に先進的な学部」と強調。藤田学部長は「今後どう取り組みを展開していくかが重要。UNWTOが間に入ることでいろいろな大学とつながることができ、教育の国際化を進めやすくなる」と話した。
同大は昨年4月、先進的な研究を行うCTRを学内に設置。サリー大(イギリス)やアルバータ大(カナダ)などから教員を招き、講演やセミナーの開催、大学院生への指導などを通じて研究、教育の充実を図っている。加えて、地域との連携にも力を入れており、学生が県内や大阪府泉南地域の課題解決に取り組む科目「地域インターンシップ」には昨年度の1回生120人のうち、約90人が参加するなど、人気科目となっている。
藤田学部長は「地域を何とか元気にしたいという思いで入学してくる学生が多い。UNWTOからも高く評価された」と手応えを語る。UNWTOからは教育・研究機関としてのさらなる充実に向けてアドバイスを受けたといい、藤田学部長は「卒業生や地域との連携強化に力を入れ、学部だけでなく大学院も認証取得を目指したい」と意欲を見せている。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。

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