春林軒を訪問 新派「華岡青洲の妻」俳優陣

春林軒の主屋を見学する河合さん、喜多村さん(左から)

和歌山市出身の作家・有吉佐和子の小説を原作とした、大阪松竹座の9月公演「華岡青洲の妻」を前に、出演者の劇団新派の俳優陣が26日、紀の川市西野山の青洲の里を訪問。華岡家の墓所にも公演を報告し、舞台の成功を祈った。

訪れたのは、ともに歌舞伎から劇団新派に入団し、昨秋二代目を襲名した青洲役の喜多村緑郎さん(48)、妻・加恵役の、市川春猿改め河合雪之丞さん(46)。

同作は、江戸時代に麻酔薬を開発し、世界で初めて全身麻酔による乳がん手術に成功した外科医・華岡青洲を中心に、献身的に支えた母・於継(おつぎ)と妻・加恵の、嫁と姑の愛と執念を描く。齋藤雅文が演出。ことし1月に東京の三越劇場で上演された。

小雨が降る中、2人は華岡家の墓所で青洲と加恵それぞれの墓石に花を手向け、静かに手を合わせた。その後、青洲が開いた住居兼病院・医学校の「春林軒」へ。林信良副市長の案内で、舞台セットと雰囲気がそっくりという主屋の炊事場や土間、診療や手術を行った板の間などを見て回った。喜多村さんは「お墓参りには、気が引き締まりました。1月の公演では、麻酔薬にかける情熱や執着心を前面に押し出して演じましたが、少しワイルドになり過ぎた感があるので、今回は『知』を盛り込んで演じたい」、河合さんは「青洲先生は立派な方だと改めて感じました。実際にこの地を訪れたことで、舞台と現実がうまくつながった。前回とは違ったより深いものができるのでは、と自分自身も期待しています」と思いを新たにしていた。

「華岡青洲の妻」は9月22日から30日まで、大阪市中央区の大阪松竹座で上演される。紀の川市などが後援している。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。

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