良いところハイブリッド 自転車×バイク

「glafitを楽しんで」と鳴海社長

見た目は自転車、中身は電動バイクという両方の良さを兼ね備えた次世代の乗り物「ハイブリッドバイク・e―モペ」を、自動車や自動車パーツ販売などを手掛ける㈱ファイントレーディングジャパン(和歌山市出島、鳴海禎造社長)が開発。同社が運営するブランド「glafit(グラフィット)」からクラウドファンディングで先行発売したところ大きな反響を呼び、県発のヒット商品として期待されている。

先行発売を開始したのは5月30日。鳴海社長(36)は「2日半で405台を売り上げ、予想以上に求められていることに驚き、感動している」と売れ行きに手応えを感じている。購入した人の居住地域は全国各地にわたるが、東京都内が最も多いという。

取り引き先がある東京へ出向いた際、鳴海社長は「自転車の置き場所の確保にさえ困っているようだ」と感じた一方、地元和歌山の生活では「自動車を所有している人は『ちょい乗り』用にバイクも所有している」との思いがあった。

また、バイクを常用している知人が飲み会で「バイクで来たので今夜は酒を飲めない」と言うのを聞き、「バイクには代行タクシーがない」と気付いた。

大都市と地方の自転車、バイク事情の違いを意識する中、「和歌山、東京での気付きをハイブリッド(組み合わせ)して新しい『グラフィット』が生まれた」と鳴海社長は笑顔で語る。

自転車の気軽さと、動力が付いているバイクの両方の利点を備え、自動車に積み込むことができるよう、折り畳み可能な車体とした同商品は、平成25年に試作品が完成。動力は静音性や環境に配慮した電動式とし、キーロックには最先端技術を活用した指紋認証システムを搭載している。

使用時の大きさは、全長1㍍25㌢、高さ1㍍5㌢。重さ約18㌔。法律上は原付扱いとなるため、ナンバー登録、自賠責保険加入、ヘルメットの着用などが必要となる。

次世代を視野に入れた商品開発に心を傾けたという鳴海社長は、尊敬する実業家の経営塾に参加し、ビジョンを持つ大切さなどをじかに学んだことが今回の成果につながったと感じている。「100年後も多くの人に知られていることを目指したい」と、楽しさを意味する「glad」と「合う」の意味の「fit」を合わせた造語をブランド名とした。

鳴海社長は「乗り物を通じて世界中の人に驚きと感動と笑顔をお届けする存在でありたい」と今後の事業の発展に力を込めている。

同商品は定価15万円(税込み)。黒、白、オレンジ、カーキの4色。クラウドファンディングでの販売も追加し、9月以降に一般販売も予定している。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。