空想のテーマパーク 山下真央さん初個展

独創的な世界が広がる会場で

おにぎりの星に到達した宇宙飛行士や、ビル群に見え隠れする大きなスルメイカ!?――。和歌山市の山下真央(まな)さん(29)初の絵画展「ただの、思いつき。」が16日まで、同市十二番丁のMsギャラリー12番丁で開かれ、会場には、ちょっとシュールで不思議な空想世界が広がっている。山下さんは「ぼ~っとしている時に、ぱっと浮かんだ思いつきのような作品。少しでも、くすっと笑ってもらえたら」と来場を呼び掛けている。

山下さんは星林高校を経て、大阪成蹊大学芸術学部美術学科現代美術コースを卒業。西宮市展で若手奨励賞、現代童画展で新人賞などを受賞している。

今展では0・25㍉の極細ボールペンで描いた緻密な線画を中心に、県展入選作を含め水彩画など約50点を展示。

ネットカフェにこもって創作することが多く、集中して10時間以上描き続けることも多いそう。モチーフは身の周りにある身近なもので、絵をよく見ると、建物などにまじり、扇風機の他、梱包(こんぽう)された、ひき肉や魚の切り身などの値札付きの食料品、アイフォーンなどが細やかに描き込まれている。

「どの作品も日常を形にした、日記のようなもの。こっそりいろんなものを仕込んで描くのも、自分の町をつくっている感覚なんです」

幼い頃、夢見ていたという宇宙飛行士も多く登場。油性マジックで、宇宙飛行士が串の揚げ物を手にする姿を描いたユニークな一枚は、昨年の市展で奨励賞を受賞している。

その他、駄菓子のパッケージを題材にしたリアルな描写の作品、実験器具のシャーレに、検査物のように入れて無数に並ぶイラストなど、遊び心たっぷり。山下さんは「変なものを集めたテーマパークのような感覚で自由に楽しんでもらえたら」と笑顔で話している。

午前11時~午後7時(最終日は5時)。11日休廊。問い合わせは同ギャラリー(℡073・431・8255)。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。