和駅前に憩いの場 アイリッシュパブ開業

開業したパブの前で伊村さん夫妻

和歌山の玄関口に「アイリッシュパブ」が誕生――。地元の活性化を目指し、和歌山市在住の伊村正明さん(57)が18日、和歌山市友田町に洋風居酒屋「Public House THE CASTLE BAR」を開業した。JR和歌山駅前に位置し、県内外の人々が交流できる新たな憩いのスペースとして注目されている。

伊村さんは兵庫県出身。会社員としての勤務地が初年度、最終年度ともに和歌山だったことに縁の深さを感じており、キリンビールマーケティング㈱和歌山支社長を務め、定年退職する際、退職金を有効に使いたいという思いもあった。

今回オープンした店の場所で90年以上営業していた大衆割烹「丸万」が閉店する際、店主の榎本宗太郎さんから「ここで商売をしませんか」と声を掛けられたことが開業のきっかけとなった。

「パブリックハウス」を語源とするパブは庶民の場所。「アイリッシュパブ」は、初めて出会う客とも会話し、楽しい時間を過ごせる場とされ、フレンドリーなアイルランド人の国民性が表れているともいわれる。

オープンを前に、10日にはレセプションパーティーを開催。飲食店関係者や伊村さんの親しい友人らに、店内の様子や料理などがお披露目された。

あいさつした伊村さんは、店が大学のゼミやセミナー、音楽の練習場などにも活用されることを願っているとし「公民館のように人が集まる場所を目指し、和歌山を元気にしたい」と話した。

真新しい店内には大きなカウンターの他、テーブルと椅子が備えられ、多様な種類を取りそろえたアルコールや、壁を飾る装飾品などが異国情緒を演出している。店の設計や内装は、パブの創業コンサルタントを手掛ける㈱VC(長野県、斧隆幸社長)が担当した。

店ではアイルランドの首都ダブリンから直送されるビール「樽詰ギネス」を味わうことができる。キリンビールとイギリスの酒造ブランド・ディアジオ社の合弁会社「キリン・ディアジオ㈱」(東京都、西海枝毅社長)の協力によって実現した。また、アイルランド産の琥珀色のエールビール「樽詰キルケニー」は和歌山初上陸。華やかな爽快感のある味わいが楽しめる。

レセプションパーティーに駆け付けた西海枝さん(48)は「和歌山の人はアイルランド人の気質に似て、とてもフレンドリーですね」、斧さん(49)は「駅前のシャッター街がパブの創業により、約7年でにぎやかな通りに変身した前例があります。和歌山もそうなるように応援したい」と期待を寄せた。

伊村さんの妻・旬子さん(57)は「定年まで職務を全うした夫のやりたいことを、これからは陰ながら応援したいと思っています」とほほ笑んでいた。
問い合わせは同店(℡073・488・5903)。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。