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ロボカップ・サッカー3位 近大生物理工

公開日 2016.04.28

ロボット工学と人工知能の発展を目的としたロボット競技大会「ロボカップジャパンオープン2016愛知」(同開催委員会主催)が先月、愛知県の愛知工業大学・八草キャンパスで開かれ、「サッカーシミュレーション2D」の部で、近畿大学生物理工学部(紀の川市)4年生3人のチーム「KU―BOST」が3位に輝いた。

ロボカップは、平成9年に日本の研究者によって提唱された国際プロジェクト。同大学は今回が9回目の出場で、過去に準優勝の実績を持つ強豪だ。

同部門はコンピューター上のスクリーンフィールドで、人工知能プログラミングされた11対11のプレーヤーが5分ハーフのサッカーを実施。今回は各地から10チームが出場し、総当たり戦の後、順位決定戦を行った。

チームのメンバーは森川文暁さん(21)、伊藤大央さん(21)、楠根嘉輝さん(21)。出場に当たっては「遺伝的アルゴリズム」(効率よく問題を解くための手順)を応用。過去のデータを基にしながら試行錯誤を重ね、攻撃型、バランス型、中央突破型の3つの戦術を開発した。

昨年秋には、東京都で開かれた合宿に参加し、集まった他大学と練習試合を行った。そこで見つかった課題の改善などに取り組み、攻撃のバリエーションを増やすなど、大会本番に向けて準備を整えてきた。

大会では、攻撃的な戦術が機能し、順調に勝ちを重ねた。しかし、2日目の試合途中にサーバーが落ちるアクシデントに見舞われ、格下だと思われていた相手にまさかの敗退。優勝決定戦にわずかに及ばず、5勝1敗3分の全体3位で総当たり戦を終えた。最終日の順位決定戦は、大阪府立大学のチームを5―3で下し、3位入賞を果たした。

森川さんは「悔しかったけど、みんなと協力できてよかった」と大会を振り返り、楠根さんは「事前準備がきちんとできたので、その結果が出た」と笑顔。伊藤さんは「この活動で得た経験を生かし、社会に役立てていきたい」と話していた。