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12年ぶりに「鬼舞」復活 加太えび祭り21日

公開日 2016.05.20

加太春日神社(和歌山市加太、井関摩美子宮司)の大祭「えび祭り」が21日、2年ぶりに加太地区で行われる。ことしは、桃太郎がたたく太鼓とかねに合わせて赤と緑の鬼が踊る「鬼舞(おにまい)」が12年ぶりに復活する。

えび祭りは5月の第3土曜日に実施。加太小唄に合わせて踊る新町小唄、ギャル神輿(みこし)、薙刀(なぎなた)振りなどの行列が地域を練り歩く。

慶長2年(1597)、神社に獅子頭が奉納されたことが始まりとされる。当初は屋台に大のぼりを立てて町を練り歩いたが、電線が張られるようになってからは引っかかるようになり、大正2年(1913)から現在に近い神輿を担ぐスタイルになった。

鬼舞はかつて、鬼役が厄よけの泥を参加者にかけていたものだが、泥をかけられた人とけんかに発展したことから踊るようになったという。

鬼舞の他、ことしは獅子舞が1体増えて3体に。獅子舞はやぐらに上がったり、逆立ちしたり曲芸的な動きを見せる雄獅子と、子獅子と戯れる繊細な動きを見せる雌獅子の2種類がある。

近年は参加人数の減少と経済的な理由から毎年開催はできなくなっていた。しかし保存会を立ち上げる動きや、若い人が中心となって祭りを盛り上げようとする動きもあり、ことしは約500人が行列に参加する。

井関宮司は「若い人が中心になって祭りを進めてくれるのはとても良いこと。地域活性化に一役買えたら」と話している。

当日は午前8時半から出御祭祭典。9時に神輿出しがあり、10時25分に神社を出発する。同神社から加太の海岸沿いを練り歩き、淡嶋神社の前を通過して戻る。

問い合わせは加太春日神社(℡073・459・0368)。