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和歌山市
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2024.11.14
近い将来発生が危惧されている南海トラフ大地震などに備え、㈱防災企画(本社=和歌山市船所、田中弘美社長)は、独自の新構造アイデアによる「津波避難タワードーム」を開発した。現在、県内外沿岸地域の各自治体などに商品のPRを行っており、紀南地方の自治体では、具体的に導入に向けた検討が進められているという。
従来の津波避難タワーとは異なる、同社が開発したタワードームのポイントの一つは、五重の塔などで使われている心柱(しんばしら)の構造。太さ1・5~3㍍で耐震化した最も太い柱をタワーの中心に置いて大部分を支え、周囲の柱でバランスを取る。
また、従来のタワーは上がるために階段を使っているが、らせん状のスロープにすることで、車いすなどを持ち上げることなく避難できる他、タワーの強度も向上するという。屋上部分には、着脱が可能な傘型のドームシートを張ることにより、雨天時の避難にも対応する。建設費は、400人規模のタワーで従来の半額程度となる約1億5000万円で、低コストで導入できることも大きなメリットとしている。
設計者で、同社の田中和雄さん(79)は「地震で津波が発生した場合、人的に大きな被害が発生するので、津波から一人でも多くの命を救うため、津波避難タワードームを行政にPRしていきたい」と話していた。
問い合わせは同社(℡073・452・3571)。