レスリングの全日本社会人選手権で、県教育委員会の男子2選手が活躍。守田泰弘さん(29)はフリースタイル61㌔級で優勝を飾り、階級を問わずフリー、グレコローマンの各スタイルから1人ずつ選ばれる最優秀選手賞にも輝いた。加賀谷庸一朗さん(24)はグレコローマンスタイル80㌔級で3位と健闘。2人は12月に東京で開かれる天皇杯全日本選手権の出場権を手にした。
社会人選手権は先月、埼玉県で開催。守田さんは2回戦から登場し、4試合を戦った。2回戦は14―3で10点以上の差をつけテクニカルフォール勝ち、3回戦は相手の両肩を床に着けフォール勝ちといずれも圧勝。準決勝は強気にタックルで攻め、5―0と相手にポイントを許さなかった。
決勝では過去にも対戦経験がある川野陽介選手(自衛隊体育学校)と対決。接戦となり、2ピリオド終了時点で3―3と並んだが、相手はコーション(警告)を受けており、守田さんの判定勝ちとなった。
優勝をつかんだ守田さんは「組み手で相手を崩す姿勢で、全体的に失点を抑えられた。内容のある戦いだった」と振り返る。最優秀選手賞に選ばれたことには「全然予想していなかった。なかなかもらえる賞ではないのでとても光栄です」と笑みを浮かべ、「モチベーションが上がり、今後のやる気につながります」と話していた。
加賀谷さんは1回戦で4―0のフォール勝ちを収めたが、準決勝で昨年の天皇杯覇者、前田祐也選手(鳥取レスリングクラブ)と戦い、2―9で敗戦。「体力勝負だった」と振り返るように、体力の消耗の中で、相手にポイントリードを許す展開となった。
気持ちを切り替えて臨んだ3位決定戦は、相手を持ち上げるリフト技や胴タックルを重ね、2ピリオド開始から約30秒で8―0のテクニカルフォール勝ちを収め、表彰台を確保した。加賀谷さんは「天皇杯の出場権も得たので、次こそリベンジしたい」と闘志を燃やしている。