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働き方改革 和歌山労働局が先進企業訪問

公開日 2016.11.10

「働き方改革」の推進に向け、和歌山労働局は8日、幹部職員5人が和歌山市有本の太洋工業㈱本社を訪れ、同社の細江美則社長らから、時間外労働の削減や女性の活躍推進に向けた取り組みについて説明を受けた。

働き方をめぐる問題が社会的に注目を集める中、労働環境の改善に積極的な企業の取り組みを調査し、広く発信するのが目的。同労働局によるこうした試みは初めて。

訪れた同労働局職員に対し、同社総務課の大地隆司総務課長と有本貴子主任がワークライフバランスの実現に向けた取り組みを説明。

大地総務課長は、平成24年から継続している「変える・帰る作戦!」を通じてノー残業デーの増設や会議時間の制限設定を行った結果、社員1人当たりの月平均残業時間が25時間から16時間に減少したことや、年間の有給休暇取得率が44%から52%に上昇した事実を紹介した。

有本主任は、同21年に立ち上げた8人の女性社員で構成するプロジェクトチームの活動によって、女性社員の勤続年数が6・9年から11・5年に延びたことや、管理職や女性社員を対象に行っている研修の内容などについて報告した。

同労働局の槇野順三労働基準部長は「20代で亡くなる人の約半数が自殺という統計があり、過重労働解消に向けた監督指導に力を入れている。今後も先進的な取り組みを続けていただきたい」と呼び掛け、細江社長は「働きやすい環境の整備に向け全社一丸となって取り組んできた。会社は多様性がないとさまざまなことに対応できない。今後も努力を続けていく」と話していた。