マレーシアの公立小学校エスケー・スリ・ペタリング校(アーヌム校長)が13日から教育旅行で日本を訪れ、同日、和歌山市立吹上小学校(内田敏夫校長)の児童と交流した。県では国内外での旅行誘致を積極的に行っており、過去3年間にもマレーシアから観光客が訪れている。同国の小学校が県内の小学校と交流するのは今回が初めて。
スリ校はプタリンジャヤにあり、公立小学校から優秀な児童を集めた学校。今回は8~12歳の児童15人と教員や保護者が来県した。
スリ校の児童たちを、吹上小の6年生が「ようこそ吹上小学校へ」の横断幕とリコーダーの演奏で歓迎。その後、6年生の教室で一緒に昼食を食べた。
食事を楽しみながら、児童たちは勉強したマレー語と日本語で和やかに交流。低学年の児童も6年生の教室を訪れ、初めて出会うマレーシアの人々にあいさつしたり、写真を撮ってもらったりとにぎやかに親睦を深めた。
その後、歓迎セレモニーが行われ、吹上小を代表して6年生の安原大堯君と土山泰季君があいさつ。県産品を紹介し「マレーシアの皆さんにも和歌山の良いところを知ってほしい」と話した。
スリ校からは6年生のタルビンさんとアマンダさんがマレーシアの文化を説明。「文化の違う国同士、きょうは理解し合えたら」とあいさつした。
吹上小の5・6年生は卒業シーズンにちなみ「桜散る頃~僕達のLastSong~」を合唱。スリ校の児童は民族衣装に身を包み、マレーシアの民族舞踊を披露した。「みんなで一緒に遊びましょう」という気持ちを表現した明るいテンポに独特のダンスに児童は目を見張っていた。
スリ校の6年生アイディル君は「空港から和歌山に来たとき、渋滞がないと思った。吹上小の子には日本語の『ありがとう』や『はじめまして』を教えてもらった」、吹上小6年の野崎兼続君は「みんなで給食の時間にマレーシアの歌を歌った。スリ校の子はみんな優しかった」と笑顔だった。
スリ校は大阪の海遊館やユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどを巡り、15日に帰国した。