多分野で交流を 和市と台南市議会が覚書
和歌山市議会(井上直樹議長)と台湾の台南市議会(郭信良議長)は10日、友好交流に関する覚書を締結した。郭議長をはじめ議員18人を含む約40人の訪問団を和歌山市に迎え、ダイワロイネットホテル和歌山で調印式が行われ、双方が文化、経済、観光など多分野での相互交流に努め、友好関係をさらに発展させていくことを確認し合った。
和歌山市議会が海外の市議会と覚書を締結するのは、昨年6月の台湾・高雄市に続いて2例目。和歌山市議会は2010年に日台友好市議会議員連盟(遠藤富士雄会長)を結成し、台南市とは図書館やスポーツ分野などの交流を進めてきた。全議員が参加する同議連の活動を受け、15年11月には尾花正啓市長が台南市を公式訪問し、台南市から和歌山市には16年9月に訪問団を迎えている。
今回の覚書には、両市議会が信頼と相互理解の精神によって協力し、相互訪問や両市が直面する課題への対応、各分野の情報・意見交換などに努め、市民が中心となる交流を積極的に支援することなどがうたわれた。
調印式には和歌山市議全員と尾花市長はじめ市幹部らが一堂に集まり、訪問団を歓迎した。
郭議長は、台南市台日友好交流協会の郭貞慧理事長の通訳を通して「和歌山市議会は、政党に関係なく議員全員が日台友好議連に参加し、台湾との友好に賛同されており、特別な存在。覚書の締結は光栄なことで、私たちの友情を表すものにとどまらず、両市の国際競争力を高めるものになることを願っている」とあいさつ。井上議長は覚書の締結実現に尽力した関係者に感謝し、「覚書によって両市の交流の取り組みが進み、真の日台友好関係が一層深まることを期待している」と述べた。
尾花市長は15年の公式訪問を振り返り、「大変温かいおもてなしを受け、両市の友好関係を強化していこうと決意した。覚書締結は意義深く、喜ばしいことで、市長としてこの場に立ち会えてうれしい」と話した。
覚書には郭議長と井上議長、立会人として日台友好議連の遠藤会長、台北駐大阪経済文化弁事処の李世丙処長が署名し、無事に調印を終えると笑顔で固い握手を交わした。
レセプションでは、台南市特産の高級マンゴーをはじめ、両市議会が記念品を贈り合い、食事を交えて歓談した。
記事元:わかやま新報
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