コロナの宿泊療養始まる 東横インで

療養者が利用するホテルの部屋

パーテーションで区切られた通路

パーテーションで区切られた通路

新型コロナウイルス感染拡大による和歌山県内の病床逼迫(ひっぱく)を受け、県は1日、宿泊療養先となる東横INN(イン)JR和歌山駅東口(和歌山市黒田)の運用を開始し、この日は2人が利用した。当面は、退院基準を満たして自宅療養期間に入る人を対象とし、全国の都道府県で唯一となっている感染者全員入院体制は堅持する。

県内の新型コロナ病床の使用率は、8月25日に96・5%に達し、その後は感染者数がやや減少し、31日時点で78・5%まで下がったが、隣接する大阪府の感染者数は増加が続き、県内も再び増加に転じ、全員入院が困難となる恐れがある。

宿泊療養の対象は、入院している患者のうち発症後5~7日が経過して無症状または軽症で、医師が宿泊療養可能と認めた人。通常は自宅に戻ることになるが、一人暮らしの人や、家族に基礎疾患のある人や子どもらがいるため自宅療養に不安を感じる人などが、国が示す自宅療養期間を終えるまで利用できる。

状況に応じ、無症状や軽症者のうち、直接、宿泊療養が可能な人が利用する場合も想定しているが、当面は退院基準を満たした人の「出口」として運用する。宿泊費や食費などは全て県が負担し、療養者の負担はない。

ホテル内は、療養者用とスタッフらの導線が交わらないよう、パーテーションで厳格に区切られている。療養者は、弁当の配布場所やごみ捨て場などへの限られた移動を除き、室内で過ごす。通路にはカメラを設置し、療養者の見守りとともに、違反する行動がないか確認する。

1階には事務所スペースを設け、10人程度のスタッフが運営に当たる。療養者の生活支援スタッフや看護師、警備員らは24時間体制で常駐し、医師や県職員らも毎日訪れる。

県は、来年3月末までの予定で同ホテルを1棟借り受け、機材置き場やスタッフらの待機場所、事務所スペースなどを除き、187室のうち151室を療養室に当てる。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。