岸本さん初当選 16年ぶり新県政発足へ
任期満了に伴う和歌山県知事選は27日に投票、即日開票され、無所属で元衆院議員の岸本周平さん(66)=自民、立憲民主、国民民主、社民推薦=が、無所属で元総務官僚の本間奈々さん(53)、共産党公認で元和歌山市議の松坂美知子さん(66)との新人対決を制し、初当選を果たした。4期務めた仁坂吉伸知事の後任として、16年ぶりの新知事に就任する。
仁坂県政に対する評価や地域経済の活性化策などが争点となり、将来的なIR(カジノを含む統合型リゾート)誘致の是非も問われた。
岸本さんは、最も早く5月に立候補を表明し、戦いを先行。その後、野党出身ながら自民党を含む4党の推薦を受ける強固な支援体制を構築した。小中学校の給食費無料化、子ども食堂のネットワーク化などの子育て環境の充実、脱炭素社会を見据えた林業振興などの政策を訴え、支持を広げた。
松坂さんは、35年ぶりの共産公認の知事候補として、IR誘致の火種を消すこと、減税などの暮らしを守る政策、自民党型の県政からの脱却などを主張。本間さんもIR反対、メガソーラー設置反対などを訴えたが、及ばなかった。
現場主義で声を生かす 「チーム和歌山」に意欲
和歌山市屋形町の岸本周平さんの事務所には、支援者や推薦した各党の国会・地方議員、市町村長らが集まり、午後8時に当選確実が報じられると、会場は拍手に包まれた。
約3分後、スーツに選挙活動のユニホームである黄色いジャンパーを着た岸本さんが登場。万歳三唱で支援者と喜びを共にし、祝福の花束を受け取った。
岸本さんは、市町村や県議会と共に、「チーム和歌山」として地域課題に取り組む意欲を示し、「17年間、一軒ずつ有権者の声を聞く現場主義できた。県民のそばでいろんな話を聞きながら、県政に生かしていきたい。問題解決をする仲間となっていただきたい」と話した。
記事元:わかやま新報
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