おうちがつなぐ縁…古民家カフェ『しいざきのおうち』で旬のランチを【和歌山県美浜町】

空き家になっていた古民家をリノベ

国道42号線の荊木交差点を西に入り、川の手前を左折、細い道を進むと平屋の日本家屋が現れます。

大きな木製扉の脇には、本日のメニューが書かれた黒板が出迎えてくれます。

10数年来、空き家だった親戚のお宅を地域に開放する場所として活用できないかと考えていた、店主の山本三紗さん。引っ越すにあたり、おうちの整理をしていた際に木箱に入った大量の和食器が見つかりました。「これでカフェができるかもしれない」と思いついたのが『しいざきのおうち』の始まりでした。

テーブルには庭の野花がさりげなく飾られ、山本さんによる手書きのメニュー表と共に置かれています。

旬の地元野菜をたっぷり使った
丸山さんちの野菜ランチ

曜日ごとにランチの内容と料理担当が変わります。取材をした月曜日のランチは、「丸山さんちのえびと季節野菜の天ぷら定食」。無農薬玄米入りごはんとお味噌汁、自家製衣で揚げた天ぷらや旬の野菜をふんだんに使った、おかず定食です。

地元産の旬のお野菜を使った小鉢の品々は、どれも素材の良さを引き立たせていて、身体に染みわたる美味しさ。小鉢の白和えは、お豆腐から手作り。その際にできる豆乳を天ぷらの衣にも使っています。豆乳入りの衣は、重たくなくお箸が進みますよ。

アレルギーや苦手な食材がある人にも、できる限り対応してくれます。

甘さ控えめ『くりの木』のおやつと
優しいお味の『わだパン』

食後に食べたくなるスイーツは、米粉のロールケーキなどが人気の『くりの木』さんが担当しています。この日のおやつは、プリンアラモードとコーヒーロールケーキでした。どちらも甘さ控えめの優しいお味でした。

自然栽培のコーヒーや紅茶と一緒に、カフェタイムのみの利用もできます（生菓子は、ランチ利用者を優先）。

人気の『わだパン』さんのパン各種、『くりの木』さんのマフィンは、持ち帰りのみでもOK。

お子様コーナーやライブラリーも

店内には、お子さんが遊べるスペースもあります。『わだパン』さんと飲み物をセットにしたり、ごはん＋お味噌汁＋おかずだったり、お子さまの好みに合わせ対応してくれるので、子連れのファミリーにも嬉しいお店です。

また、『瑞花堂（ずいかどう）書店』 の店主さんがセレクトした本の販売の他、返却期限のない「小さなライブラリー」もあります。

旬の地元の野菜や、できる限り無農薬の食材を使うのがお店のこだわり。「お昼ごはんからおやつタイムまで、おひとりさまでも、お子さまとご一緒でも、ゆっくり、のんびり過ごしていただければ嬉しいです」と山本さんは話します。

おばあちゃんのおうちに来たような優しくて、ゆっくりと時間が流れる「しいざきのおうち」へ癒しの時間を過ごしに出かけてみませんか。なお、支払いは現金のみです。