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秘境にある廃校カフェ「Coffeeしらふじ」【和歌山県高野町】

公開日 2023.03.30

南海高野線「高野山駅」手前にある‟秘境駅″「紀伊神谷駅」を降りて、10分ほど歩くと見えてくる「Coffeeしらふじ」。同店は旧高野町立白藤小学校をリノベーションして作られた廃校カフェ。木造のあたたかみある旧校舎で飲むこだわりのコーヒーは格別の一杯。マスターの優しい人柄が作り出すあたたかい雰囲気に、長居したくなること間違いなし。

そのカフェは‟秘境駅”と呼ばれる南海高野線「紀伊神谷駅」近くにあると聞き、電車でやってきました。

紀伊神谷駅を背に山の奥へと進んでいきます(案内板が各所に設置されているので迷うことはありません。ご安心を!)。

案内板通りに10分ほど山奥を進んでいくと、木造の建物が見えてきます。こちらが今回ご紹介する「Coffeeしらふじ」。2008年に廃校となった高野町立白藤小学校をリノベーションしたカフェです。

旧校の黒板や机など設備はそのままにしており、懐かしさと温かみを感じさせます。

「Coffeeしらふじ」は、旧職員室を活用して営業しています。黒板にその名残が感じられます。

同店のオーナーは、優しい笑顔が印象的な刀祢尋一さん。平日は会社員をしながら、週末はマスターとして同店を運営しているというから驚きです。

刀祢さんこだわりの「コーヒー」(400円)。コーヒーに使用する水はなんと1時間半かけて取りにいった滝の湧き水を使っており、まろやかで優しい味。豆もそれぞれにバックグラウンドがあるので、お気に入りの一杯が見つかるはず。

濃厚な甘みがたまらない「バスク風チーズケーキ」(500円)は、ほろ苦いコーヒーと相性抜群。

スイーツのような焼き芋をキャラメリゼし、その上にアイスクリームをトッピングした「つぼ焼き芋のブリュレ」(700円)は、キャラメリゼのパリッとした食感、ねっとりとした熱々の焼き芋、熱で少しずつ溶けるバニラアイス……お口の中が幸せです。

小腹が空いたら「ピザサンド」(500円)も。パリッとした香ばしい生地の香りが食欲をそそります。

刀祢さんが中学2年生の時に神谷地区に移住してきて、60年近く。当時は20数軒の家がありましたが、今は8軒ほどしかないとのこと。

地区の衰退に歯止めがかからず「神谷地区の魅力を多くの人に知ってもらって、にぎわいを取り戻したい」と決意し、元々コーヒーが好きだという刀祢さん。

関西のコーヒー店が出店するイベント「ジャパンコーヒーフェスティバル」を通じて知り合った喫茶店のオーナーらに、豆の煎り方やコーヒーの淹れ方を教わり、2021年に同店をオープンしました。

「人とお話をするのが好き」という刀祢さん。取材時にもたくさんお話を聞かせてくれました。

同店が成り立っているのは「お客さんや周りのひとたちのおかげで、自分だけの力ではない」と、何度も言っていたのが印象的でした。

「お客さんに楽しませてもらってます。楽しいからこそ、続けていられるんです」という刀祢さんの気持ちが、居心地の良い同店の雰囲気を作り出しているのだと思いました。

名称 Coffeeしらふじ
所在地 和歌山県伊都郡高野町 細川471 旧高野町立白藤小学校 地図
営業時間 9:00~17:00
定休日 月~金曜
駐車場 あり
Instagram @coffee_shirafuji

※掲載各店の判断により、営業形態や営業時間、メニュー等が変更されている場合があります