肉通が知る本格焼肉店4選【和歌山】

脂の熊野牛、赤身の和華牛。ご当地牛たちが網の上に降臨

きた川 牛侍 本店

和歌山県特選和牛・熊野牛と紀州和華牛の違いはご存じですか。「脂にうま味がのっているのが熊野牛、赤身のおいしさにこだわり生産されているのが紀州和華牛です」と店舗責任者の松本真治さん。食肉卸業20年以上、「MEAT FACTORY（ミート・ファクトリー）」が展開する同店は、この２大ご当地牛がリーズナブルに味わえると評判。松本さんは「どちらがお好みか、ぜひ食べ比べを」と話します。

近ごろメニューが一新され、肉食派をうならせる逸品が新登場。うまい肉を生む“ファクトリー精神”は、焼肉店にも息づいています。

迷ったらまず、熊野牛特上ロース・ミスジ・カイノミがセットになった「熊野牛特選三種盛」（1700円）。写真上。

30㎝以上のビックサイズ ！ 料理長の技術が光る「上ハラミダイヤモンドカット」（2200円）。

40席以上を備えた店内は、シックな雰囲気。６人がけの完全個室もあり。本店は夜営業だけだが、キーノ店はランチタイムも営業。

敷地内には精肉店も。毎月29日は「にくの日」で、精肉を特価販売。

初めて出合う希少部位。うまいブランド牛がここにある！

焼肉 Carosso（カロッソ）

焼肉ツウは、目を輝かせるであろうお肉の「階段盛り」。さまざまなブランド牛の希少部位が、多彩にそろうことをウリにできるのは、社長の前田健太郎さんが全国各地へ飛び回り、枝肉を一頭買いしているからこそ。

一方、地産地消にも力を入れていて、熊野牛が存在感を放つ。全てのお肉に名札が付けられていて、「熊野牛の魅力を伝えたいのはもちろん、自分がおいしいと思ったブランド牛名・部位が分かれば、隣の精肉店でも買いやすいでしょ？」と、含み笑いをもらす前田さん。おっと…さすが、やり手だ。

社長の前田健太郎さんは、食肉卸業を営む両親の教えから、食育・地域貢献にも取り組んでいます。「県産食材のすばらしさ、命の大切さを伝えたい」と、地域の小学生700人に、熊野牛を給食で振る舞ったことも。

「ブランド牛の階段盛り」（4人前、12000円）。前日までの要予約。予算や人数に合わせて内容を変更し、盛り合わせてくれます。

ランチで一番人気の「ブランド黒毛和牛モモまぶし丼」（1980円）。焼肉、ステーキなど、他のランチメニューも充実。

黒を貴重とした、高級感のある店内。一部、個室もあり。

同店は、年間約3000頭を扱う老舗の食肉卸業のグループ店。精肉店の店頭には、さまざまなブランド牛の部位が並びます。

コンテナ＆ビニールハウス。ただただうまい肉を安く！

肉匠 玄人市場

真っ赤なコンテナハウスにビニールハウス。ここが精肉店であり、ＢＢＱスペースであることを言い当てられる人は、よほどのニク好きか情報ツウか。

２０２１年12月、大阪の有名焼肉店から仕入れる良質なお肉を、普段使いできる価格帯で販売する精肉店が開業。「おうち焼肉は家が脂まみれに。でも、焼肉店に行くとそれなりのお値段になるし…」。

世の家庭の“焼肉問題”に目を向け、駐車場内にＢＢＱスペースを設けたのは１周年を迎える少し前。うまい肉が安く食べられるんだから、ちょっとの暑さや寒さなんて気になりません！

骨付きカルビ（100g537円）、黒毛和牛モモ赤身（100g1058円）、ハラミ（100g537円）。お肉は精肉店で1枚から購入可能（写真は各300g）、焼き野菜はサービス。BBQスペース利用者専用の「満腹セット（ハラミ500g、ウインナー、野菜）」（3240円）、「贅沢（ぜいたく）セット（黒毛和牛おすすめ3種盛り・ウインナー・野菜）」（5940円）もあり。

まずは、ショーケースで“肉定め”。US産からA4・5ランクの黒毛和牛まで、部位が豊富。鶏肉、豚肉、ホルモン…、いろいろなものを少しずつ買って焼けるのは精肉店ならでは。BBQスペースの使用料は一人500円（小学生以下無料、予約可）。屋根があるので雨でも利用できます。

食材・飲み物の持ち込みは不可。紙皿や箸、トング、塩、コショウなどは用意されていて、ゴミは各自でゴミ箱へ。

タレは別途（378円）。白ごはん（162円）、缶ビール（324円）なども精肉店で販売。肉を含め注文は店内まで。

ドデカ肉にかぶりつけ！セルフでプロ級の焼き加減

GYUKI BBQ TERRACE（ギュウキ バーベキュー テラス）

ロマンあふれる塊肉にかぶりつく…、そんな肉好きたちの夢がいとも簡単にかなうのがココ。和歌山県を中心に精肉卸業を営む「神戸屋」が昨年、直営店の２階にセルフバーベキューテラスを開設。名物はもちろん、和牛モモ・サーロインなどから選べる塊肉。精肉店価格でお財布にやさしいのも魅力的です。さらに、バーベキュー専用マシンで焼き上げるため、セルフスタイルでありながらプロ級の焼き加減が実現。オーナーいわく、「塊肉のおいしさを知ると戻れなくなりますよ…」と。ガブッとワイルドにドデカ肉を味わいましょう！

「スタンダードセット」（5000円）に含まれる和牛モモ肉450ｇは、やわらかく脂身が少ないのが特徴。岩塩やブラックペッパー、ニンニクチップなどはお好みでトッピングを。塊肉以外にソーセージや野菜も付きます。

スライス肉やサイドメニューも充実。「竹セット」（5800円）と「焼きおにぎり」（300円）。

スライス肉やサイドメニューも充実。「竹セット」（5800円）と「焼きおにぎり」（300円）。

テラス使用料は1テーブル1000円〜。スマホアプリと連動させると、作業工程をレクチャーしてくれるバーベキュー専用マシンで、お肉内部の温度を測定しながら焼き上げるので、無駄に“つつく”“ひっくり返す”が回避できます。ちゅうちょせず豪快にジュ～っと ！

※掲載各店の判断により、営業形態や営業時間、メニュー等が変更されている場合があります

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