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オープンファクトリー 魅力語るフォーラム

公開日 2025.02.25

オープンファクトリーの魅力と産業ツーリズムの可能性を考える講演会が19日、和歌山市の和歌山城ホールで開かれ、ものづくり企業や行政などから約100人が参加した。

【写真】各地の取り組みを紹介する登壇者ら

主催は和歌山オープンファクトリー推進委員会(和歌山ものづくり文化祭)ときのくに信用金庫。

オープンファクトリーとは、ものづくり企業が生産現場を外部に公開したり、来場者にものづくりを体験したりしてもらう取り組み。近年、ものづくりに関わる中小企業や工芸品産地などで、まちを一体的に見せていく地域一体型オープンファクトリーが盛んになっている。今回は一歩先を歩む大阪や京都の事例を聞き、より多くのものづくり企業が自分事として関わる可能性を考える機会になればと実施。

第1部では、オープンファクトリーを題材に経営学の視点から地域創生や日本の未来を読み解いていく研究を行う京都橘大学の丸山一芳教授が「オープンファクトリーの過去・現在・未来」と題し講演。

地域の100事業所以上が工場を一斉開放し、34万人を集客する新潟県燕三条市のイベント「工場の祭典」の成功事例などを紹介した。

第2部は京都、大阪、和歌山の支援機関が各地域で実施しているオープンファクトリーイベントの盛り上がりをプレゼン。

コミュニティ・バンク京信八尾支店の林卓司支店長は、大阪府八尾市を中心に東大阪市・堺市・門真市などでものづくりの現場を一般公開する「FactorISM(ファクトリズム)」について紹介。「こうばはまちのエンターテインメント」を合言葉に2023年から始まり、昨年は約90社が参加していることなどを話した。

近畿経済産業局地域経済部地域連携推進課地域開発企画の森川大介係長は、京都府北部エリアを中心に実施している「ローカルラグジュアリー」について説明。

その土地でなければ味わえない貴重で豊かな体験や、そこで過ごす時間の創出を目指した取り組みについて話した。

また、きのくに信用金庫地域支援部の西政也課長代理は、県北部の伝統産業をはじめとする製造業が一堂に集い、各社の技術をその場で体験し楽しめる「和歌山ものづくり文化祭」を2年前から開催し、県内外から注目を浴びていることを紹介した。

第3部では京都府舞鶴市、大阪府八尾市、和歌山市のものづくり企業の代表が、オープンファクトリーの可能性についてトーク。終了後は参加者が交流を深めた。