

天守閣来場が過去最高 4~8月、万博効果で
イチオシの記事
和歌山市のシンボル、和歌山城天守閣への登閣者数が4~8月の合計で過去最高の10万8529人に達し、コロナ禍前の2019年同時期を上回ったことが分かった。尾花正啓市長は29日の定例記者会見で、大阪・関西万博の効果に伴う市内の宿泊客数の増加、天守閣のナイター営業などを要因に挙げ、今後も魅力発信を強化していく考えを示した。
【写真】花見時期にライトアップされた和歌山城天守閣
天守閣への登閣者数は、19年4~8月の10万3812人がこれまでの最高で、記録更新の背景には万博による市全体の来訪者の増加があるとみられる。
ことし4~8月の市内の宿泊客数の合計は46万6538人で、前年同時期比9・5%の増加。中でも外国人の増加が大きく、同65・4%増の6万4785人となっている。
市は、市内の宿泊施設の新設や既存施設のリニューアルなど、民間投資による受け入れ体制の充実も、好調な宿泊客数の増加を支える要因と分析している。
登閣者数は、6~8月については単月でも過去最高を記録した。昨年度までは夏休み期間のみだった天守閣のナイター営業を、本年度は花見時期やゴールデンウイーク、七夕などにも実施した影響があるとみられ、夜間の登閣者の増加が宿泊客数の増加にもつながる効果があったと考えられる。
尾花市長は、万博期間中のPRにより高まった知名度を生かしてリピーターの増加を目指すとし、今後は体験イベントなどの新たなコンテンツづくり、発信力の強化などに力を入れる考えを示した。
さらに、市は高野・熊野をはじめ県内各地の観光地への玄関口でもあることから、「ゲートウェイとして県全体のPRもしていきたい」と意欲を話した。