HOME 和歌山ニュース グリーンスローモビリティ 和歌山市が実証開始
実証運行のルート

和歌山市は19日、JR和歌山駅から南海和歌山市駅を結ぶ中心市街地で、低速度の電気自動車「グリーンスローモビリティ」の実証運行を開始した。まちなかの移動手段の充実やにぎわい創出に向け、ニーズの把握やルート検討のためのデータなどを集める。12月7日までの19日間、一日9便を運行し、予約不要、無料で乗車できる。

【写真】試乗を終えグリーンスローモビリティを降りる尾花市長

人口減少やドライバーの不足などにより公共交通の維持が大きな課題に直面する中、持続可能な移動手段の確保を目指す市の取り組みの一環。2023、24年度には自動運転バスの実証運行を2年連続で実施しており、利用者アンケートで多かった要望を踏まえ、今回は南海和歌山市駅、ぶらくり丁周辺なども走行し、既存のバス路線にないエリアも含むようにした。

今回のルートは2種類。南海和歌山市駅発、JR和歌山駅前着の往路(2・7㌔)は、西汀丁交差点からけやき大通りに入り、市役所前や三木町新通、新内を通る。JR和歌山駅発、南海和歌山市駅着の復路(4㌔)は、同大通りの和歌山城前交差点から北上し、京橋、ぶらくり丁、本町公園、京橋親水公園など城北エリアを走行する。

運行は和歌山バス㈱が受託し、車両は低速電動コミュニティビークルを使用。窓なし、対面ベンチ座席で乗車定員は9人、最高速度は時速19㌔となっており、ゆっくりとまちなかの景色を楽しみながら移動できる。

実証運行初日の午前9時から、城前広場(市役所正面玄関前)で出発式が行われ、尾花正啓市長、和歌山バスの佐伯一也社長があいさつした後、試乗の第1便に2人をはじめ関係者が乗り込んだ。

試乗を終えた尾花市長は「快適だった。発進も走行もスムーズで、景色を眺めながら楽しく乗れる。既存の路線バスと共存し、補っていけるようにすることが大事で、うまく公共交通ネットワークを構築していきたい」と話し、市民に利用を呼びかけた。

運行時間は午前10時~午後5時20分(11月23日は午前11時50分まで)。天候不良で運行が中止になる場合や満席で乗車できない場合もある。