思いやりの心届けたい Ruiさん4冊目絵本

絵本と、祖母との写真を手にRuiさん

和歌山県和歌山市在住のイラスト作家・Rui(ルイ)さんは、4作目の絵本『だいすきだよ。』を和歌山印刷所から出版した。これまでの3作は、自身が受けたいじめの体験を基に思いを詰め込んだ物語だったが、今作は「シンプルに伝えたいことがある」とRuiさんを支えてくれた祖母・千代子さんとの思い出から得た気持ちを描いている。

主人公ウサギの「りょうま」はウサギの「モネせんぱい」、シーズー犬の「うめばあちゃん」とおばあちゃんの墓参りに行く。おばあちゃんとの思い出を振り返り、亡くなる前に感謝を伝えられなかったと後悔がこみ上げて――というお話。

これまでは、いじめと自殺をテーマに、立ち直る姿や支える人々を描いてきた。今回は千代子さんから教わった思いやりの心や感謝の気持ちを多くの人に伝えたいと、雰囲気が少し違った作品になった。

千代子さんは10年ほど前に82歳で亡くなった。聞き上手でいろいろな人の身の上相談を受ける優しい人だったという。過去の作品中にも「つらい時はしっかりご飯を食べる」など、りょうまたちを支える千代子さんの言葉が登場している。晩年は家族で介護。Ruiさんも介護疲れで千代子さんに強く当たってしまうこともあり、作中にもそんなエピソードが盛り込まれている。

イラストは彩色に使う色鉛筆の数を減らし、柔らかい雰囲気に。最後のページにあるりょうまとおばあちゃんのツーショットはRuiさんと千代子さんの写真を基に描かれた。表紙にたくさん描かれた風船には天国まで思いが届くようにと願いが込められている。

Ruiさんは「いじめの多い社会で、人を思いやる大切さと感謝の心が読んだ人に響けば。介護に取り組む人の心を癒やせたらうれしい」と話している。

税抜き1500円。宮脇書店和歌山店、ロイネット和歌山店、TSUTAYAWAYガーデンパーク和歌山店、宇治書店などで販売中。サイン会などのイベント日程はホームページ(http://rui-house.com)から。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。