紀州徳川「殿さま料理」 観光振興へアレンジ

「タイムスリップで江戸時代の雰囲気を味わって」と神保代表㊧、森礼子副会長

江戸時代に紀州徳川家で食されたであろう料理の献立を考案、「殿さま料理」として再現し観光資源に生かす取り組みが動き出した。ふるさとの魅力を再発見し、和歌山県内外に発信しようと取り組む発案メンバーは「食のタイムスリップで、観光振興の起爆剤に」と意気込んでいる。

和歌山の歴史や文化を観光資源とし、地場産業の振興を図ろうと、ことし5月に発足した「ふるさとは常に微笑む会」(神保紀代子代表)が第一弾の取り組みとして発表した。

10日、和歌山市和歌浦中の県公館で行われたお披露目会には、ホテルや旅館、飲食業や大学関係者ら45人が参加。振る舞われた料理に舌鼓を打った。

料理は炊き合わせや焼き物など10種類。同会では、さまざまな古い文献を調べ殿さま料理を具体化。ホテル料理人の協力を得て、現代風にアレンジした。

梅干しや金山寺味噌、山椒など県の特産品を使い、重箱には縁起が良いとして徳川将軍のほとんどが毎朝食べたとされるキスを使ったすしなど、目にも鮮やかな料理がぎっしり。紀州出身の8代将軍・吉宗が鷹狩りで立ち寄った神社で出されたという餅とコマツナを使ったすまし汁、好んで食べたとされるバターのような「牛かまぼこ」を乗せたご飯などが提供された。

飢饉に備え、吉宗が栽培を推奨していたサツマイモを餡に入れ、好物だったという安倍川餅を掛け合わせた「吉宗常勝餅」を漆器に盛り付けて提供するなど、和歌山らしさが添えられた。

今後はホテルや旅館、料理店などに賛同者を募って協議会を立ち上げ、殿さま料理の定義を決め、レシピの研究を進めるという。

神保代表は「県外の人に『和歌山に行けば殿さま料理』と言ってもらえるよう、観光の目玉にしたい」と期待を寄せる。

併せて、ファッションデザイナーである神保代表が地元メリヤス会社協力のもと、手掛けたニット着物も披露。着物で気軽に城下町の散策を楽しんでもらいたいといい「手洗いができて、着心地も楽。年間を通じて和歌山城や市内の観光を楽しんでもらえるはず。ぜひ和の装いで殿さま料理を味わってほしい」と話している。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。