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和歌山ニュース 子育て支援の拠点に 本町地区に総合施設

子育て支援の拠点に 本町地区に総合施設

公開日 2019.12.26

和歌山県和歌山市の子育て支援複合施設が本町地区の北桶屋町に完成し、26日に竣工式が行われる。育児の悩みや不登校の児童生徒の支援など多様な業務を担う「こども総合支援センター」が福町から移転し、来年1月6日に業務を開始する他、4月には本町こども園が開園する。教育学部子ども教育学科を備える和歌山信愛大学に隣接し、同地区に子どもの成長を支援する拠点エリアが誕生する。

新施設は地上4階建て、延べ床面積3226平方㍍。1・2階がこども園、3・4階が同センターとなる。

同センターは、福祉と教育の両面から子どもや家庭、妊産婦らを支援。子育ての悩みや育児疲れを抱える親などのさまざまな相談に応じる他、保護者が夜勤や病気などのときに子どもを一時的に預かる事業、生活と子育ての支援を必要とする家庭の自立支援、虐待の心配がある子どもへの対応、不登校の子どもに安心して過ごせる場所を提供し、学校復帰などを目指す適応指導教室の実施などに取り組んでいる。

子どもへのリスクの程度でみると、比較的低いものを扱う「子育て世代包括支援センター」(市内4カ所の保健センターに設置)、高いものを扱う児童相談所の中間に「こども総合支援センター」は位置する。

寄り添い型の支援を重視し、職員が訪問などで直接対応することに加え、必要な支援内容に応じて学校や保健所、医療機関、警察、福祉事務所など関係機関と適切な情報共有などで緊密に連携し、対応している。

職員は福祉分野が正規15人、非常勤9人、教育分野が正規4人、非常勤5人の体制。移転後は児童福祉法に基づく「子ども家庭総合支援拠点」を設け、虐待から子どもを守る取り組みを強化し、福祉分野で虐待対応などを担当する非常勤職員を3人増員する。

設備面も、個別相談室、家族療法室、心理療法室、カウンセリングルーム、個別学習室などを新設し、子どもが安心して遊べるプレイルームを拡張するなど充実している。

同センターは「子どもにまつわることなら、0歳から18歳まで切れ目なく支援できる。悩みがあれば無理をせず、早い段階で助けを求めてもらえれば、いろいろな方法の提案ができる。市民の皆さんも周囲に少しでも気になることがあれば相談してほしい」と利用や情報提供を呼び掛けている。