桃の節句伝統の「ひな流し」 加太淡嶋神社

桟橋から海へ流す「ひな流し」

桃の節句の3日、和歌山県和歌山市加太の淡嶋神社(前田智子宮司)で伝統行事「ひな流し」が行われ、役目を終えたひな人形が、小舟に積まれ、近くの海岸から海へと送り出された。

同神社の祭神・少彦名命(すくなひこなのみこと)と息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)は、「おびな」「めびな」の始まりとされ、同神社には1年間で全国から約5万体のひな人形が奉納される。

この日、約5000体が本殿に並べられ、参拝者が見守る中、神事が執り行われた。みこらが、人間の身代わりとしてけがれなどを託す形代(かたしろ)を舟に入れた後、約300体を2艘(そう)の舟に積む「雛納式」を行った。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、昨年に引き続きことしも、女性が人形を積んだ小舟を担いで近くの海まで運ぶ「雛舟渡御」は実施せず、加太観光協会の協力のもと、車で運ばれた。

参拝者の一人、大阪大学大学院で日本文化を専攻するインドネシア出身のバユさん(25)は「和歌山大学在学中の2017年以来、2度目のひな流しを見に来ました。女性たちが担いで運ぶときの勢いがすごく印象的だったので、ことしは見られないのが残念です」と話した。

浜辺に到着したひな人形は、前田宮司がひな人形の役目をねぎらい、疫病退散への願いも込めた祝詞を奏上した後、桟橋から海へ流された。あわ保育園(同市粟)の女児らが歌う「ひな祭りの歌」とともに、参加者らはひな人形を見送った。

記事元: わかやま新報 ※掲載記事内容は記事提供元で過去に掲載された内容になります。