2024年4月に惜しまれながらも閉店した和歌山市のケーキ屋「agreable(アグレアーブル)」の名前を受け継ぎ、「pâtisserie agreable Ⅱ(パティスリー アグレアーブル・ドゥ)」がニューオープン。前オーナー時代から人気だったケーキはもちろん、新たに加わったニューフェイスも。
「1番は絶対に前のオーナーだから
私は“Ⅱ(ドゥ)”」
和歌山城の東側に「pâtisserie agreable Ⅱ(パティスリー アグレアーブル・ドゥ)」がニューオープン。
「和歌山のケーキ屋さんで“アグレアーブル”?」と聞くと、ピンときた人も多いのではないでしょうか。同店は2024年4月に惜しまれながらも15年の歴史に幕を閉じた、あの「agreable(アグレアーブル)」の名前を引き継いで、徳岡侑夏さんがオーナーとして『アグレアーブル・ドゥ』を新たに立ち上げたのです。
徳岡さんは元々アグレアーブルの大ファン。同店が閉店すると聞いて「アグレアーブルの味をどうしても残したい」という想いで、前オーナーからレシピと名前を受け継いだそう。「前のオーナーさんが1番偉大だというのは承知の上。1番は絶対に前のオーナーさんだという意味を込めて、店名に“Ⅱ(ドゥ)”と付けました」と徳岡さん。
店舗には、常時20種類のケーキや焼き菓子が勢ぞろい。
濃厚な生クリームのロールケーキ「ベベ」(2376円)や風味豊かな「モンブラン」(572円)など、前店のファンにとって懐かしい顔ぶれはもちろん、シェフイチ押しの「トランシュオショコラ」(594円)といったニューフェイスもショーケースに賑やかに並びます。
徳岡さんは「アグレアーブルのケーキ・焼菓子は甘さが控えめなので、素材の味が際立ちます。だから前オーナーさんの代から、生クリームやチョコレートも厳選した素材を使用したり、果物もできるだけ和歌山の農家さんから直接仕入れをしていました。もちろんアグレアーブル・ドゥでも全く同じ材料を使用しています。レシピを受け継ぐということは、使う食材もすべて同じであるべきなので」と話してくれました。
同店の絶品スイーツをいただきました
濃厚ながらも甘すぎないクリームとキメの細かいふんわりとしたスポンジケーキに、たっぷりと挟まれた甘酸っぱいいちご。シンプルだからこそ素材の良さが引き立つ「フレーズ」(530円)。
実は私、アグレアーブルのマカロンがとても好きで、前オーナーさんのマカロンを初めて食べた時に、「マカロンってこんなにおいしいスイーツなんだ!」と感動したのを今でも覚えています。
同店のマカロンは、口に運ぶとサクッ、ホロッとした軽やかな食感が楽しく、なによりも素材のそのものの味わいを砂糖の甘さでごまかさず、豊かな風味を味わえる逸品。
なので、前オーナーのマカロンの味がアグレアーブル・ドゥにも引き継がれているのが、とても嬉しかったです!「マカロンは見た目が可愛いだけのスイーツ」だと思っている人にこそ、ぜひ食べてほしいと思っています。
右上のコックコートを模したかわいい手提げ箱に、6種類の同店自慢の焼き菓子が入っている「シェフの焼菓子」(1080円)は、日持ちも1ヶ月程度で個包装なので、手土産にもピッタリ。
「もう一度あの味が食べたい」と
たくさんの人が願った味を受け継いで
「『もう1度アグレアーブルのケーキが食べたい!』という気持ちで、『アグレアーブル』という偉大なお店の名前を受け継いだのですが、お客様から『復活してくれてありがとう』のお声をたくさんいただいて、私だけじゃなく、他にも待っている人がいたというのはすごく身に染みて感じました。もちろんプレッシャーがないわけではないですが、これからも前オーナーさんの味に近づけるように努力しますので、ぜひご来店ください」と徳岡さん。
「アグレアーブル」の名前を受け継いだ『アグレアーブル・ドゥ』。受け継いだのは名前やレシピだけではなく、たくさんの人の想い。これから新商品も登場予定とのことで、ますます楽しみです。
名称 | pâtisserie agreable Ⅱ(パティスリーアグレアーブル・ドゥ) |
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所在地 | 和歌山県和歌山市三番丁61ローズ三番丁1階 |
電話番号 | 073-494-6058 |
営業時間 | 10:00~19:00 |
定休日 | 火曜 |
@aglea_ble729 |
和歌山市出身・在住のフリーライター。おいしいものをこよなく愛し、ロカルわかやまではグルメ記事ばかりを担当。生まれ育った和歌山の‟素敵”を、もっと発信していきたいです。多趣味で、カフェ巡り・カメラ・ミニチュアフード作り・読書・映画鑑賞などが好き。