県博特別展第3期「人・道・祈り」
和歌山県立博物館で、来年3月まで行われている世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録20周年を記念した特別展「聖地巡礼―熊野と高野―」。
第3期「人・道・祈り―紀伊路・伊勢路・大辺路をゆく―」の後期展示が、11月24日(日)まで開かれています。
平安・鎌倉期の熊野参詣は、上皇や貴族などによる、参拝を最終目的とした往復型でしたが、江戸時代に入って庶民に広まると、複数の聖地を巡り参拝する回遊型へと変化。同館学芸課長・坂本亮太さんは「中世から近世の紀伊半島は、熊野参詣、伊勢参宮、西国三十三所観音巡礼など、さまざまな参詣が交じり合い、信仰の歴史や文化が育まれました」と説明します。
第3期は、熊野三山や高野山といった霊場をつなぐ“道”を取り上げるとともに、その沿道にある寺社・霊場とその名宝を紹介しています。
新宮と本宮、那智の三山全体をモチーフにして描かれた熊野三山参詣曼陀羅(まんだら)や、再興した仏像の背面から古像の姿をのぞかせる千手観音立像、地形に即して和歌浦周辺の名所を描いたびょうぶなどが展示されています。坂本さんは「さまざまな霊場や名所、旧跡が存在する熊野街道の魅力や、多くの参拝者が往来する紀伊半島の参詣文化を感じ取ってもらえれば。博物館で霊場巡りの旅を楽しんでください」と話しています。
特別展に合わせたスタンプラリーも実施中。
【開催期間】11月24日(日)
【開館時間】9:30~17:00(入館は16:30まで)
【休館】月曜 (月曜祝日の場合は翌日火曜休み)
【入館料金】一般1000円、大学生800円、高校生以下・65歳以上・障害者手帳の交付者などは無料
【関連イベント】
ミュージアムトーク
11月10日(日)
10:30から「ハイライト編」
13:30から「伊勢路編」
入館手続きを済ませ、展示室入口に集合
講師は同館学芸課長・坂本亮太さん
申し込み不要
博物館講座「江戸時代の熊野参詣と紀伊路」
11月9日(土)13:30~15:00
県立近代美術館2階ホールで。講師は佐藤顕学芸員
申し込み不要。参加無料
名称 | 和歌山県立博物館 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市吹上1-4-14 |
電話番号 | 073-436-8670 |
営業時間 | 9:30~17:00(入館は16:30まで) |
定休日 | 月曜(ただし祝日の場合は、その翌平日)、 年末年始、 臨時休館日(展示替え期間など) |
web | https://hakubutu.wakayama.jp/ |
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